日本にも、有名なコレクターがたくさんいます。
今回は実業家としても有名なコレクターの方を特集してみました!
前澤友作
前澤友作(以下、前澤)とは
いわずと知れた有名人ですが、簡単に説明しておきます。
前澤友作(まえざわ ゆうさく、1975年〈昭和50年〉11月22日 – )は、日本の実業家、起業家、ミュージシャン、YouTuber。株式会社スタートトゥデイ代表取締役社長、株式会社ZOZOファウンダー、公益財団法人現代芸術振興財団会長。2020年のフォーブス長者番付で世界1,135位、日本23位。
引用:Wikipedia「前澤友作」
テレビのワイドショーでも話題となる前澤ですが、アート業界も注目の存在です!
アメリカの美術雑誌「ARTnews」で毎年発表されるTOP200コレクターでも毎年常連となり、必ずリストに名前が挙がるほど存在感は大きいです。
前澤のアート資産額・総資産はいくら?
個人資産2000億円を超えると言われる前澤。
総額は公表されていないものの、絵画のコレクションもケタ違いです。
知り得ている限りでもざっと約300億円はくだらない額をアートに費やしているとのことです。
前澤がアートコレクトしている作品・アーティスト
- ブルースナウマンの 「イートウォー」(1986)
- ジェフクーンズの「ロブスター」(2007)
- ピカソの「女性の胸」
価格:約25億4000万円
- アレクサンダーカルダーの「スマック17」(1955)
価格:6億3000万円
- ジャンミシェル・バスキアの「無題」(1982)
大林剛郎
大林剛郎(以下、大林氏)とは
大林組の社長です。
大林組の品川本社には、アートが飾られているだけでなく設計段階からアーティストが関わっており、単なるコレクターの域にとどまらないスケールを感じさせられます。
大林組とは…
1890年より創業している。日本の建築業界を代表する企業といっても過言ではない会社の一つです。
大林のアート資産額・総資産はいくら?
総資産は192億円(2018年時点)といわれていますが、こちらもアートのみの資産額は公開されていません。
大林のアートコレクトしている作品・アーティスト
- ダニエル・ビュラントレイシー・エミン
- マイク・ケリー
- 草間彌生
- マーク・クイン
- 村上隆
などです。
佐藤辰美
佐藤辰美(以下、佐藤)とは
大和プレス株式会社の社長です。
世界的にも有名なコレクターで、アメリカの美術雑誌『ART news』ではトップ200コレクター2020に選ばれるほどの膨大なコレクションを保有しています。
森山大道の全作品や高松次郎の全集を含む一連のアートブックを出版するなどアートを広げる活動にも積極的に取り組まれています。
佐藤のアート資産額・総資産はいくら?
50年にわたるアートコレクター歴で集めた作品の数は2万点を超えるほど。
アート資産額に関しては下記にある高松次郎の「影」をシリーズで所有しています。影の作品一つとっても
「影 No.1418」は予想落札価格1000万~1500万円のところ1092万5000円で落札で落札されています。
また、「鍵の影No.204」は650万円で落札されており、推測するに10億以上は優に超えていると考えられます。
佐藤のアートコレクトしている作品・アーティスト
- 高松次郎「影」シリーズ
その他宗教美術多数。
室町時代の「春日鹿曼荼羅」
柳井正
柳井正(以下、柳井)とは
カジュアル衣料の製造販売「ユニクロ」を中心とした企業グループ持株会社であるファーストリテイリング代表取締役会長兼社長。ユニクロ代表取締役会長兼社長。ジーユー取締役会長。
引用:Wikipedia/柳井正
UNIQLO社長までも有名なアートコレクターとして名前が挙げられています。社長がアートコレクターのためかUNIQLOではよく様々なアーティストとのコラボTシャツを販売しています。
☆UNIQLOとアーティストとのコラボ
実は2014年にニューヨーク現代美術館(MoMA)とスポンサー契約を交わしています。
今年発表されたUTの新作として、ルーブル美術館の著名な絵画がプリントされた商品も2021年2月5日に販売開始されました。Uniqlo/ ルーヴル美術館コレクションhttps://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/feature/louvre-x-uniqlo/ut-collection/
☆UNIQLO社長が京都大学に寄付
また、京都大学に総額100億円を寄付し話題になるなど、学術や文化の保全にも熱意をお持ちのように見えますね。
柳井のアート資産額・総資産はいくら?
日本で長者番付第2位で約4兆6000万円(2021年4月時点)もの総資産を所有している柳井ですが、アート資産に関しては明確な情報は発表されていません。
世界のトップコレクター200でも常連となり、アート資産額は前澤と同じぐらいはあるのではと考えられます。
柳井氏のアートコレクトしている作品・アーティスト
- アンディウォーホル
- ジャクソンポロック
- ジャン=ミシェル・バスキア
- キースへリング
- ライアンマクギネス
- サラモリス
高橋龍太郎
高橋龍太郎(以下、高橋)とは
高橋は精神科のドクターであり、「医療法人社団こころの会」理事長も務められています。
1990年代からアートをコレクトし始め、なんと約2000点ものアートを所有しているようです。今まで国内外で22回も高橋のコレクション作品を展示するイベントも開催されています。
2020年にはアート振興より、アート業界の多大なる活躍が認められ令和2年文化庁長官賞を受賞されてるような方です。
高橋のアート資産額・総資産はいくら?
2000点もコレクトされているアートがあることを考えると20億円以上はあるのではないかと推測されます。
高橋のアートコレクトしている作品・アーティスト
- 草間彌生「No.27」
- 奈良美智
- 村上隆
- ヤノベケンジ
- 鴻池朋子「ラ・プリマヴェーラ」
- 会田誠「紐育空爆図(にゅうようくくうばくのず)」
- 山口晃「五武人圖」
- 李禹煥
- 名和晃平
- 加藤泉
- 宮永愛子
- 池田学
遠山正道
遠山正道(以下、遠山)とは
一度は見かけたことがある、スープ専門店「スープストックトーキョー」を運営している株式会社スマイルズの代表取締役社長です。実は日興證券会長遠山元一のお孫さんでもあります。
その他ネクタイブランド「giraffe」、全く新しいコンセプトのリサイクルショップ「PASS THE BATON」などを展開するやり手の経営者さんです。
2017年の「日本のアートパワー100」(日本のアート界で最も影響がある人ランキング100)では21位にランクインされています。
遠山のアート資産・総資産はいくら?
遠山の2021年6月時点での総資産は35億8000万円と発表されています。
遠山のアートコレクトしている作品・アーティスト
- 立石幹人「#housesofparliament – Sunrise Comparative Study of Upload Time」
- ベルンド・オップル「Terminal B」
熊谷正寿
熊谷正寿(以下、熊谷)とは
熊谷はGMOインターネットグループの創始者で、現在はGMOインターネットの代表取締役社長を務めるやり手の経営者です。
☆GMOインターネットとは
インターネット広告やメディア事業、インターネット証券事業、モバイルエンターテイメント事業などのインターネットインフラ事業を営む会社です。
熊谷のアート資産・総資産はいくら?
GMOグループの公式HPによると35億円もの総資産があるとのことでした。
熊谷のアートコレクトしている作品・アーティスト
- ジュリアン・オピー
田口弘・美和
田口弘・美和とは
特に父の田口弘が有名で、
FA部品や金型部品の専門商社ミスミ創業後、「マーケットアウト」「購買代理店」「持たざる経営」「オープンポリシー」「プラットフォームカンパニー」など、独自の経営理念や新規事業を次々に打ち出し、ミスミを年商550億円、東証一部上場企業へと育て上げた。
株式会社エムアウト公式HP「社長メッセージ」https://www.m-out.com/vision/top_msg/top_msg.html
といった三住商事にとってキーマンとなるような人材で2002年より起業専業企業の株式会社エムアウトを設立し、現在は代表取締役会長となっています。
アートコレクターとしての活動にも尽力され2019年には文化庁長官表彰もされています。
田口美和は田口弘の娘に当たり現在、「タグチアートコレクション」は娘の美和が引き継いでいるそうです。
2020年12月時点で550点ものアートをコレクトされています。
田口のアート資産・総資産はいくら?
田口のアート資産額に関しては明確な記載はありませんが、桁違いにアートのコレクト数も多いため、数十億はアート資産としてあるのではないかと考えられています。
田口のコレクトしている作品・アーティスト
こちらのサイトでは田口のコレクションしている作品やアーティストを見ることができます。
有名なアーティストだと
- 名和晃平
- 奈良美智
- ジャクソン・ポロック
- オノ・ヨーコ
- 五木田智央
- キース・ヘリング
- 杉本博司
などがいます。
石川康晴
石川康晴(以下、石川)とは
公益財団法人石川文化振興財団理事長(初代)。有限会社クロスカンパニー社長(初代)、株式会社クロスカンパニー社長(初代)、株式会社ストライプインターナショナル社長(初代)、内閣府男女共同参画会議議員を歴任した。
引用:石川康晴/Wikipedia/
株式会社クロスカンパニーといえば、earth music&ecologyなど運営している有名なアパレルの会社です。議員にもなったことのある経歴の持ち主です。
地元岡山のアートを進行すべく精力的に活動されており、コレクターとしてだけでなく若手アーティストのパトロンになるなどの支援活動もしています。
2022年に行われる「岡山芸術交流2022」で総合プロデューサーも務めるようです。
石川のアート資産額・総資産はいくら?
年商1000億円以上の会社を築き上げている石川ですが、アート資産のみの情報は公表されていません。
石川のアートコレクトしている作品・アーティスト
コレクトしている作品に関しても詳しい記載はありませんでした。
宮津大輔
宮津大輔(以下、宮津)とは
一般企業に勤めながら収集した美術品はおよそ400点。2011年以降台湾や韓国で大規模なコレクション展が開催される。国内外の国際美術展や美術館で講演多数。京都造形大学客員教授も務める。近著は『現代アート経済学』(光文社新書、2014年)。
引用:公益財団法人「宮津大輔」https://www.i-house.or.jp/programs/ihj-world06/
サラリーマンコレクターを経て、現在では横浜美術大学の学長を務めているようです。
宮津のアート資産・総資産はいくら?
400点のコレクションのうちおよそ4分の1は映像作品なのだそうです。
また、宮津の年収は約1000万円ぐらいと想定されています。
千葉県の市原市にあるご自宅はドミニク・ゴンザレス=フェルステルとともにデザイン・建築したとのことで、ご自宅の中にも有名なアーティストの作品がいくつか飾られています。ざっと1億円以上はくだらないのではないかと考えられます。
宮津のコレクトしている作品・アーティスト
- 草間彌生
購入当時の価格:約60万円
- 奈良美智「襖絵」
取り上げたアートコレクター の共通点
今回ご紹介した10人は全員が男性、また経営者の方が多かったためかビジネスにアートの観点を取り入れながら仕事をされている方がほとんどでした。
コレクトされている作品は未公開のものも多いのですが、公開されているところだけを見ると、今をときめくアーティストの作品が多いなという印象で、資産価値をしっかり吟味して購入しているのだろうと推測できます。
またコレクターとして有名になっていく中で、自身の仕事にも何らかの副次作用(アートを購入することで得られる人脈作りなど)も期待して購入に動いているという点も、とりわけ前澤氏などの若いコレクターには共通の点としてあげられるかと思われます。
まとめ
どんな業種であれ、アートの中に隠れている意味や意図を感じとる力を養うことが、もしかしたらビジネスでも活かされているのかもしれません。
コレクトしなくてもまずはアートに触れる習慣や一見意味がわかりにくいアートを鑑賞して「なんかわかんないけどいい」といった感覚を味わってみるのも良いと思います。
ぜひ様々な絵に出会って感性を磨いてみてください。