名和晃平 経歴

名和晃平(以下、名和)は1975年に大阪で生まれ、京都市立芸術大学で美術の学士号と博士号を取得しました。学生時代は、神社仏閣巡りに夢中になって仏像や神像ばかりを見て周り、現代美術には興味がなかったそうです。
その後、1998年ロイヤル・カレッジ・オブ・アートに留学しました。その際に現代美術アーティストの作品に刺激を受け、自身の作品作りに没頭するようになります。
現在では、京都造形芸術大学で教授として教鞭を執っています。名和の作品は、ビーズやプリズム、発泡ポリウレタン、シリコーンオイルなどさまざまな素材を用いて、「PixCell=Pixel(画素)+Cell(細胞・器)」という概念を軸にかたちづくられています。その表現の多彩さと鮮やかな造形美は、彫刻の新たな可能性を拡げている現代アーティストです。
代表作品
PixelCell(ピクセル)


代表作は「PixelCell」と題され、世界中で人気が高いです。彫刻の「表皮」に着目し、セル(細胞・粒)という概念を機軸とした情報化時代を象徴する作品です。鹿、チーター、ウサギ、コヨーテなどの動物の剥製が使用されています。剥製をガラスビーズやプリズム、接着剤、石膏、スプレーフォームなどで覆い制作されています。
PixelCellの価格は上昇しており、今後も価格の高騰が見込めます。
2012年のサザビーズ香港のオークションでは、鹿の頭部の剥製をビーズで覆った「PIXCELL-GREATER KUDU」が、およそ5000万円で落札された。
「PixCell-Karuta#1」は、かつてタグボートで、150,000 円で販売されていたが、2016年のSBIアートオークションでは414,000円の値がつき、225,000円で販売された「PixCell-Hanafuda#3」も529,000円で落札されるなど、ともに価格が2,5倍に上がっており、安定した成長を見せている。
引用:https://ec.tagboat.com/eccube_jp/html/products/list.php?author_id=903&tngs_flg=0
Direction(ダイレクション)

オークションでは「Direction」シリーズがなども人気があります。「Direction」シリーズは生命と宇宙、感性とテクノロジーの関係をテーマに、重力で描くペインティングです。インクをキャンバスの上端から流すことで重力を可視化している作品です。
彫刻作品の置き場所がない方には絵画はおすすめです。また値段も彫刻よりは安価なため今後値上がりする可能性があります。
Throne

銀座シックスやルーブル美術館、明治神宮宝物殿でも展示されている大型の彫刻です。
江戸時代末期までに極度に発達した各地の山車のリサーチから生まれたという本作は、曲線と直線が複雑に混ざり合った造形。タイトルの「Throne」とは玉座を意味する言葉で、作品には「権力や権威の象徴」という意味が込められている。
引用:https://bijutsutecho.com/magazine/news/promotion/18088
アトリエ「SANDWICH」
2009年、京都に創作のためのプラットフォーム「SANDWICH」を立ち上げ、現在も京都の宇治川沿いで制作を続けています。サンドウィッチ工場をリノベーションして、広大な空間で創作活動をしています。

総勢約40名のスタッフによって「SANDWITCH」では、名和を中心に「ART「PRODUCTION」「ARCHITECTURE」「GRAPHIC」「OFFICE」のチームが編成され、建築や舞台などアート以外にも取り組みの幅を広げています。
結婚相手は人気アーティスト「清川あさみ」
2016年3月には、名和晃平と清水あさみが入籍しました。日本のアートを牽引するアーティスト同士の結婚に周囲を驚かせました。現在はお子様も生まれているそうです。

清水あさみとは、
清川あさみは1979年生まれ。モデルとして活動した後、2002年から写真に刺繍を施す手法を用いた作品の制作を始め、『美女採集』『コンプレックス』シリーズなどの作品を発表している。1975年生まれの名和晃平は京都に設立したクリエイティブプラットフォームSANDWICHを拠点に活動。最先端の3Dテクノロジーを駆使して制作した彫刻やインスタレーション、平面作品などを発表している。
引用:https://www.cinra.net/news/20160427-kiyokawanawa
参考
翠波画廊「名和晃平」https://www.suiha.co.jp/artists/contemporary-artists/kohei_nawa/
GYRE「名和晃平個展「Oracle」」https://gyre-omotesando.com/artandgallery/kohei-nawa-oracle/
Casa「LOOKING FOR NEW JAPANESE CONTEMPORARY ART」
