コラム記事

【2023年最新】画家の収入はいくら?画家の収入事情や将来性

自分の表現を形にし、他者から評価されることで生活が成り立つ画家。

世界中を見渡すとオークションで210億円の価格で落札された作品を制作したダミアン・ハーストや学校の教科書でも紹介されるパブロ・ピカソの作品は約215億円で落札されるなど世界にはアートでお金を稼げることを証明した画家がたくさんいます。

日本で見ても浮世絵師として活躍した鏑木清方(かぶらききよかた)や卒業制作「世界中の子と友達になれる」で花が開き、世間の注目を集めた松井冬子(まついふゆこ)など有名な画家は多くいます。

そこで今回は画家がどのように収入を得ているのかについて紹介していきます。

特にこれから画家を目指している人現在画家として活動している人は新たな稼ぎ方を見つけるきっかけになるかもしれません。ぜひ最後までご覧ください。

また、美術品投資を始めたいと考えている人は、以下の記事で現在作品の需要が高まっている若手アーティストを5人ピックアップしているのでぜひ参考にしてください。

Camilla Engström
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画家の収入はいくらか?将来性についても解説

画家の収入はサラリーマンとは異なり、月数万円の稼ぎしかない人や月数億円と稼いでいる人など幅広くいるため、平均収入というのが存在しません。

また、画家は年間200万円~300万円を稼いでいれば、画家として成功していると言われるほど厳しい世界になります。そして画家の収入は、画家自身の知名度や富裕層の人に作品を気に入ってもらえるか、画家としてどのような活動をしているかなど様々なことが影響します。

その中でも一番大きな影響をもたらすのは知名度です。

知名度といっても以下の条件のどちらかに当てはまらないといけません。

  • 画家の発言や行動が好きなファンか
  • 画家が描く絵が好きな人か

上記を証明した例として有名YouTuberが自身のグッズ販売やアパレル販売があります。いわゆる知名度を利用したビジネスです。YouTuberは毎日投稿や定期的なイベントによって視聴者との距離が他の職業と比べて近いため、ファンが顧客になりやすく商品を出すと売れやすい傾向にあります。

また、SNSの発達によって商品が良ければ拡散されていくため、より売れやすくなります。そのため、画家として活動していくには知名度が必要になるでしょう。

参照元:YouTubeを使って儲けるには?物販ビジネスの売り上げアップにつなげる方法について解説 

将来性はある?画家が収入を得る方法5選

画家は工夫次第で様々な収入が見込めます。特に近年はインターネットの発達で昔のようにオークションや個展のみしか稼ぐ方法がない時代ではありません。

そこで今回は画家の収入を得る方法を5つ紹介します。

①個展を開催する

1つ目は個展を開催することです。費用に関してはイベントの知名度や開催場所にもよりますが、数万円~数十万は少なく見積もっても必要でしょう。

実際に渋谷で開催されたイベントで個人出展した人だと53万円の費用が発生したそうです。売り上げは100万円と記載されているので利益は約47万円という計算になります。

参照元:個展開催にかかった費用(制作費除外) | アーティストライフハック

しかし、知名度がない人であれば小さなイベントで数万円支払って出展するケースがほとんどです。経費について具体的に調べて見ると、平均で5万円ほど必要になることが分かりました。つまり知名度のない人が個展を開く場合は5万円ほど必要になります。

参照元:【初心者向け記事】ギャラリーで個展を開く方法その1:費用・会場選び

②講師になる

講師として活動をしていくことは、安定した収入が見込めるため一番現実的な方法です。実際に絵を教えながら、個展を開催して生計を立てている画家は多くいます。

また、画家になるデメリットとしてよく挙げられるのは不安定な収入です。しかし講師になれば安定した収入を頂くことができ、精神的にも安心するだけでなく自分のスキルアップにもなるため、画家を目指している人には本当にオススメです。

もちろん実力や経歴がないと、講師になることはできないため、誰でも始められる個展出展やオークションと比べると難易度は上がります。

③オークションに出品する

オークションに出品してお金を稼ぐ方法は、ニュースでも「有名な画家の絵が何千万円で落札!」と報道されるため、多くの人が知っているのではないでしょうか?

結論から言うと【画家がオークションを利用して稼ぐのは一番難しい】です。

オークションは出品された作品に欲しい人が集まり行われます。しかしほとんどの画家の作品は、厳しいですが作品を欲しい人が集まらないのが現実です。つまり作品は出品できるけれど、売れないことで苦しんでいる画家が多くいます。

とはいっても可能性は0ではありません。昔と比べると今はSNSを上手く使えば、多くの人の目につきやすい環境です。そのため、自分の絵を上手くSNSと掛け合わせればオークションでも売れるでしょう。

また、富裕層は絵画を投資目的節税目的で購入することがあります。限られた個数しか存在せず価値が落ちにくい物があるからです。他にも節税に関しては、美術品を私用目的の購入ではなく100万円未満で購入した場合、減価償却資産として取り扱うことができます。

上記の理由があるため、絶対売れないと決めつけるのではなく一度オークションに作品を出品してみてもいいでしょう。

④絵の制作依頼

画家の稼ぎ方として絵の制作は、一般的な稼ぎ方の1つです。飲食店やカフェを出店する時などにお店の雰囲気作りのために絵が必要になることがあるからです。

また、近年では自分のスキルや知識を売り買いできる【ココナラ】によって、絵を描いて欲しい人とマッチングが可能になっています。実際に調べてみたところ水墨画や浮世絵など幅広いジャンルがココナラ上で出品されており、中でもキャラクターイラストが一番多く出品されています。価格帯としては、人によってバラバラでしたが3,000円~7,000円が多く、高いものだと120,000円するものまであるため、挑戦してみるのも良いでしょう。

デメリットとしては、自分の作品を売る形ではなく依頼者に寄り添ってお金を頂く形になるので【自分の描きたいもの】を描けない点です。そのため、自分の描きたいもので生活していきたい人は難しいでしょう。

⑤NFTを販売する

NFTを販売して稼ぐ方法は、インターネットが発達したことで出来た新しい稼ぎ方です。お金をかけずに自分の作品を出品できるため、出品費用のかからない個展のようなものです。

しかしデメリットとして、有名な人でないと購入されにくい特徴を持っています。そのため初心者がNFTを販売する時はNFTに付加価値をつけるか、自分自身が有名な人になる必要があります。

画家の将来性は?ネットの発達は収入にどのような影響を与える?

結論、画家の将来性としては【時代を読める人】が稼げる時代になっていくでしょう。

その理由としてインターネットを使った販売が加速していくからです。実際に総務省が発表したデータでは、2002年から2015年のたった13年でネットショッピングを利用する世帯が22%も増加してます。

参照元:総務省|平成28年版 情報通信白書|ネットショッピングにおける購入品目、利用理由 

現在(2023年)は2015年よりもインターネットが発達しているため、よりネットを利用して売買する人が増えていることが予想でききます。つまり「インターネットやデジタルじゃない!画家だから筆と紙のみで描いて手売りする!」という人は、稼げなくなっていきます。

他にもNFTが出てきたことで作品をデジタル上で保持でき、本物か偽物かの判別まで行えるようになりました。そのため、実物で保持する必要までなくなってきました。また、NFTはデジタル上の保管のため、盗難防止にもなります。

もし画家として稼いでいきたい人は、今世界で何が起きているかを勉強し、プライドや見栄を捨てて積極的にインターネットなど様々なものにアートを掛け合わせていくことが必要になるでしょう。

ABOUT ME
颯太中島
高校在学中は工業高校で幅広く情報技術について学習。約2年ほど会社で働いた後、カナダに1年間ワーホリへ。帰国後、海外の友人にもう一度会いたいことを目標に現在Webライターとして活動中。