2021年7月16日から10月11日まで、東京の六本木の森アーツセンターギャラリーで開催中の「KAWS TOKYO FIRST Sponsored by DUO」に行ってきました。
ニューヨーク ブルックリンで活躍しているKAWSの日本初めての大規模展として150点の作品が展示されています。
街中などでもKAWSの商品を目にする機会が多く、個人的にすごく楽しみにしてきた展示会です。
KAWSとは
KAWSは、アメリカ出身のグラフィック、おもちゃ、洋服のデザイナーです。目がバツ(X)のキャラクター「コンパニオン」で知られています。現在はニューヨークのブルックリンで活動中です。
当サイトでもKAWSについてまとめているので是非ご確認ください。また、KAWS最高落札価格TOP5の記事もありますので展覧会に行く前にチェックしてみてください。
「KAWS TOKYO FIRST」開催時間・チケット・混雑状況について
開催日時
2021年7月16日(金)~10月11日(月)
開館時間
10:00~20:00
※7月19日(月)、9月9日(木)は~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
入館料
平日 一般 2,500円 高校・大学生 2,000円 小・中学生 900円
土日 一般 2,800円 高校・大学生 2,300円 小・中学生 1,200円
行列を覚悟して行きましたが、日曜日の18時から入館しましたので私の他に2、3組いるような状況でゆっくり鑑賞できました。
撮影について
カメラは全て撮影可能ですが、ビデオ撮影は禁止されています。おかげで今回はたくさん撮影ができ、本レポートに画像を載せられました!
グッズ・ユニクロコラボ商品について
今回の展覧会では、グッズを買うのは展覧会に入場した人のみ!今回は、sacaiやPORTERとのコラボもありました。値段は、分かるものだけ記載させていただきます。表参道にあるsacaiにも立ち寄りましたが、KAWSの絵画がプリントジャケットなども販売していました。
sacai x KAWS Print T-Shirt (WHITE/BLACK) 9,900円/sacaiバッグ不明/PORTERトートバッグ 77,000円
UTメンズ1500円・キッズ990円
ユニクロトートバッグ 1990円/Moleskine Custom Edition for KAWS 4,620円/カップ&ソーサー9,900円/マグ4,950円
キーホルダー 1,980円
パズル (1000ピース) 各¥5,500/パズル (100ピース) 各¥2,200/ワッペン 各¥1,650/ハンカチ(NO EXIT)3,960円 / ハンカチ(TIDE)3,960円
グッズ購入をするにも時間帯によっては並ぶ可能性があるので時間の余裕を持っていってください。今回の展示会には行けないけれど、グッズが欲しい方はトートバッグとTシャツがユニクロで購入できるので、ぜひ利用してみてください。
KAWSと日本の関係性
1990年代後半、KAWSは限定版のおもちゃの製造を始めました。日本で、500体限定で「コンパニオン」という人形を制作し、すぐに完売になりました。この経験がアーティストとしてのターニングポイントになります。
今回の展覧会では日本で2回目となる展示会ですが、「KAWS TOKYO FIRST」という展覧会名です。2001年に渋谷パルコで開催されたKAWS日本初個展と同名で行われました。これはKAWS自身が、1つのサイクルを終了し、原点回帰するためであったと語っています。
KAWSは約50回は日本に訪れているという親日家です。日本のストリートブランドのコラボレーションなども行っています。今回の展覧会では、ユニクロとsacaiとコラボレーションしています。
KAWS展覧会の様子
KAWSスタジオの再現
ブルックリンにあるKAWSのスタジオの一室を再現しています。KAWSのお気いに入りのアーティストである、1970年代から80年代にかけて活躍したジム・ナット、初期のポップアートに参加していたピーター・ソウルなどの絵画が飾られています。
『展示会で再現されたスタジオ』
『実際のKAWSのスタジオ』
2枚の写真を比べてみて分かるように、そっくりに再現されています。KAWSのインスタグラムのアカウントでも度々登場するアトリエは、KAWSの世界観や作品の関係性も見えてくるような気がします。
広告へのグラフィティ
有名ブランドの広告にKAWSの絵が施されています。公衆電話や広告に独自のアートを加えることを「Subvertising(サブバータイジング)」呼び、この表現でKAWSは有名になっていきました。グラフィティ活動は2003年頃まで続けたそうです。
コンパニオン
コンパニオンは、ミッキーマウスをベースにしたフィギュアで、KAWSの代表作です。KAWSは1990年代に日本で、500体限定で「コンパニオン」という人形を制作し、すぐに完売になりました。この経験がアーティストとしてのターニングポイントになりました。今でもコンパニオンはすごく人気のある作品です。
特に「ホリデイ」と呼ばれるコンパニオンが世界中を旅するというコンセプトの作品は、2019年静岡県富士宮市にある『ふもとっぱらキャンプ場』で展示がありました。
本展示されているコンパニオンをいくつか紹介していきます!
本展示会のホリデイ。4体のコンパニオンを上から見下ろしています。
人体模型のコンパニオン。
BFFを抱えるコンパニオン。
2021年の最新作です。KAWSのキャラクターであるコンパニオン、チャム、BFFが集うこの作品「Family」は、まるで家族の集合写真のようですね。
AR彫刻
アプリを利用したAR彫刻を体験することができます。ARを使用すれば、場所・形・重さなどを考慮せず自分の好きな作品を作ることができるということで、KAWSは積極的にAR彫刻を制作しています。
バーチャル空間でアート作品を楽しめる画期的なプラットフォームを制作する会社「Acute Art」のアプリ「KAWS EXPANDED HOLIDAY」をダウンロードします。このアプリで、世界中のAR彫刻がみることができるそうです。
今回の企画展のAR彫刻を体験してみます!映す前は何も見えないのですが、アプリを通してみると見えました!まるで、おばけのようにコンパニオンが浮いています。
後ろ側もしっかりと見え、360度彫刻作品として楽しむことができます。
有名キャラクター
KAWSの作品を見ていると、有名キャラクラーがしばしば登場します。「これはパクリ?盗作?」と思う方もいると思いますが、この手法はアプロプリエーションというポップアートの表現方法の1つです。アンディー・ウォホールもこの方法を用いたそうです。
アプロプリエーションとは「流用」「盗用」を意味する言葉。アートの文脈においては、すでに流通している写真や広告などを「引用」の範疇を超えて作品に取り込み、文脈を書き換え、再提出する方法論のことを指す。
美術手帖 https://bijutsutecho.com/artwiki/119
この作品は「カウズボブ」という作品です。
キンプソンズというキャラクターです。KAWS初期の作品であり、日本のNIGOさんから依頼があり制作し、原宿にあったベイプカフェで数多くの作品が飾られていました。
KAWSは『自分の作るものは、以前作ったものとひと続きになっている』と語っています。単体に見える作品も過去と未来の作品に繋がっていると考えると鑑賞もすごく興味深くなりますね!
作品名:「NEW TURN」。KAWSがこれまで生み出してきたキャラクターたちが独自に変化し同じ空間にいます。KAWSの作品の中には、暴力性のある描写があります。私は今までKAWSがストリート出身のため、暴力的な表現があると思っていました。しかし、KAWSからするとこの表現は「疲れ切って打ちのめされた状態、あらゆるものが抱える苦悩」を表現しているそうです。
体験ブース
展覧会の最後に2つの体験ブースがありました。
「BFF and Friends」
自分の顔がBFFに変わる動画が撮れる「BFF and Friends」
ボックスの中に入って短い動画の撮影します。
QRコードを読み込むと、BFFになった自分の動画が読み込めます。
「Make a Friend for BFF」
BFFが自分の描いた絵を紹介してくれる「Make a Friend for BFF」
ブースには液晶と椅子が置いてあります。BFFの友達を作ろう!という設定のお絵かき体験ブースです。
QRコードを読み取るとKAWSと私の絵がコラボレーションしています。自分が骸骨になった絵を描きましたが、絵心がなく残念な結果になってしまいました。。。しかし、気に入って今は携帯の待受にしてあります!
体験ブースの後に、お土産ブースがあり展示が終了します。
まとめ
KAWS展覧会の内容や体験型ブースを体験して、若年層へのアプローチが楽しめる企画展作りをしていると感じました。KAWSの作品で驚いたことがあります。それは、絵画作品に筆跡が見えなかったことです。まるでプリントされているかのような滑らかなキャンバスでした。
POPアートの様々な手法を見て感じることができて楽しかったです。