近年、老後2,000万円問題によって投資や副業への関心が高まっています。その中でも一番達成できる可能性が高いのが複利の力を利用した長期投資です。投資については学校で学ぶ機会がないため、分からない人も多いでしょう。
そこでドラえもんの複利について説明するシーンを使用して誰でも分かるように解説します。また、のび太の年齢から複利の力を利用して投資をした場合の資産状況も計算したので興味のある人は参考にしてください。
他にも、下記記事では投資漫画であるインベスターZに出てくる場面を深堀りしてアート投資の魅力を解説しています。投資について学びたい人は合わせてご覧ください。
【ドラえもん】のび太が言ったことを深掘り!銀行にお金を預けるとどうなる?
銀行預金は、貯金のために行うものと考えられがちですが、実は銀行も立派な資産運用の1つになります。貯金のイメージが強いのは金利が年利0.001%と低金利でお金が増えている実感がないからです。年利0.001%は1,000万円を銀行に預けて100円増える程度の金利になります。
ATM利用手数料や振込手数料が1度でも発生してしまうと、増えた分が無くなる計算になります。つまり、銀行に預金していてもお金は増えるどころか減っていく一方です。
また、銀行がもし破綻した場合、最大1,000万円までしか保証されません。銀行預金は安全とされていますが絶対に安全とは言えないのです。
参照元:2023年4月の銀行「預金金利」はいくらか? メガバンク・大手地銀・ネットバンクで比較してみた
ドラえもんが教えた複利の力!のび太も驚きの効果とは?
漫画ドラえもん第3巻(ボーナス1024倍)のシーンで登場する複利の力という言葉。簡単に複利について説明すると運用して発生した利益を元本に加えて運用することを指します。複利のメリットは、短期的に見ると小さな利益ですが、長期的に見ると大きな利益になる点です。特に金利という言葉が使用される場面で必ずと言っていいほど登場します。
投資の観点で見るとメリットが大きいですが、借金をする時にもこの力が働きます。代表的なもので言うとクレジットカード会社が宣伝しているリボルビング払いです。通称リボ払いは毎月支払う金額が定額になるという一見、良さそうに見えますがそこには大きな落とし穴があります。
それは購入した商品にだけではなく支払う手数料にも金利が発生する点です。つまり、先ほど説明した複利の力が働いています。そのため、分割支払いと比べると最終的に支払う金額が多くなります。また、元本の金額が大きすぎると毎回手数料の支払いをしているだけで元本が減っていない状況に陥ることがあるので注意しましょう。
参照元:本当に怖い・・・クレジットカードの「リボ払い」の仕組み
【ドラえもん】もしのび太が投資をしていたら20歳の時の資産は?
極めて意志が弱く怠け者であるのび太。作中では小学生5年生という設定で日々ドラえもんに助けを求めています。そこでもし5万円を20歳になるまで投資し続けたら合計いくらになるかを紹介します。
投資する銘柄はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)とします。eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は米国経済の主要500社の株価と連動する投資信託です。平均年利は10.17%になります。
参照元:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の評価【利回りやデメリットも解説】
今回は年利10%の複利運用で税金計算なしの運用とします。
年数(年) | 元本(合計/円) | 利益(元本×10%/円) | 合計(円) |
1 | 50,000 | 5,000 | 55,000 |
2 | 55,000 | 5,500 | 65,500 |
3 | 65,500 | 6,550 | 72,050 |
4 | 72,050 | 7,205 | 79,255 |
5 | 79,255 | 7,925 | 87,180 |
6 | 87,180 | 8,718 | 95,898 |
7 | 95,898 | 9,589 | 105,487 |
8 | 105,487 | 10,548 | 116,035 |
9 | 116,035 | 11,603 | 127,638 |
10 | 127,638 | 12,763 | 140,401 |
結果、10年後は140,401円となりました。とはいえ、利回りは常に変化しますし投資に絶対はないため、あくまで例になります。また、補足として2022年4月から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。そのため、証券口座を開設できるのは18歳からです。小学生では証券口座の開設はできないので注意してください。
今回は複利の力を分かりやすく伝えるための例として紹介しました。
【ドラえもん】のび太から学ぶ!複利の力を応用したお金の稼ぎ方
今までドラえもんで出てきた複利の力について解説してきました。ここからは複利の力を応用したお金の稼ぎ方というテーマで2種類の投資方法について説明します。
①金融商品へ投資
1つ目は、本記事で紹介してきた株式や投資信託などの金融商品への投資です。配当金や得た利益を再投資することで長期的に得られる利益が大きくなります。
また、複利で運用したお金が2倍になる期間を知るための法則を72の法則と呼びます。名前の通り、72÷金利の算式で出た答えが2倍になるまでの示す期間です。
例えば100万円を年利3%で倍にしたい場合、72÷3=24
つまり元本が2倍になるまでに24年の期間がかかるということです。繰り返しになりますが、複利の力を利用する場合、10〜20年など長い期間で投資し続けることが非常に大切です。
②自己投資
自己投資は投資ではないと思う人もいるかもしれませんが、投資対象が金融商品ではなく自分になるだけであって立派な投資です。そして稼ぐ金額、いわゆる年利のように上限がないのが最大の特徴になります。
例えばプログラミングスクールに10万円で入会してその年に20万円稼いだ場合の年利は200%です。さらに稼いだ20万円で新たな分野を学習すればより大きな金額を稼げる可能性があります。もちろん投資なのでお金をかけたからといって確実にお金が稼げるわけではありません。
とはいえ、金融商品と比べると稼げる金額に上限がないため、非常にオススメの投資です。また、今回の例にしたスクールではなく数千円する本でも数万円稼げる可能性があります。複利の力を利用して稼いだ金額を学習のために再投資する考えは非常に大切なので覚えておきましょう。
まとめ
今回は、ドラえもんの作中にて登場した複利の考え方を紹介するとともに、実際に数字を入れて複利の力を体感してもらいました。複利を利用した投資方法は、時間を味方に付けられるため年齢が若いほど有利になります。
そのため、数万円程度の小さなお金からでも良いのでまず始めてみることが大切です。また、投資は絶対に儲かるものではありません。投資を始めるときは必ず勉強と資産を分散したうえで行いましょう。