老後2000万円問題や終身雇用制度の終了によって、注目を浴びている資産運用。
中でも毎月決められた金額をつみたてして、複利の力でお金を築く【積立NISA】は政府も勧める投資方法として話題となっています。
しかし、ネット上では「満額運用してしまってきつい」といった声が一部で挙げられています。
そこで本記事では、積立NISAの満額運用がきつい時の対処方法を紹介します。
また、5,000円でも積立NISAに取り組むべきかも解説しているので、これから資産運用に取り組もうとしている方は必見です。
「あわせて読みたい」では、資産運用の方法の1つとしてアートにお金持ちが投資する理由を解説しています。
お金持ちがどういった基準で投資をしているか知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。
積立NISAの満額運用がきつい時に貯金を切り崩してはいけない理由
満額運用がきつくなったので貯金を切り崩して、積立NISAに取り組もうとする方が一部います。
そこで本章では「満額運用がきつい時に貯金を切り崩してはいけない理由」を4つ紹介します。
- 投資はあくまでも余剰資金でやるもの
- 満額運用はしなくてもいい
- 生活が苦しくなるとストレスをかかえてしまう
- NISAの非課税枠はあくまでおまけ
将来のために積立NISAをしている方やこれから始めようとしている方は、必見です。
投資はあくまでも余剰資金でやるもの
満額運用がきつい時に貯金を切り崩してはいけない理由は、そもそも投資は余剰資金で取り組むことが基本であるからです。
勘違いしている方がまれにいますが、積立NISAも株式や仮想通貨など同様に「100%が保証されていない」投資方法です。
つまり、元本割れをして損する可能性が0ではないことを意味します。
そのため、貯金残高まで使って積立NISAで満額運用するのは、非常に危険です。
満額運用はしなくてもいい
貯金を切り崩してまで積立NISAをしなくても良い理由として、そもそも満額運用をしなくても良いことが挙げられます。
当たり前ですが、積立NISAを満額で運用しなくても将来に向けた資産を築くことは可能です。
もちろん満額運用の方が、元本が必然的に増えるのでお金をはやく手に入れられます。
しかし、満額運用をしてしまうと生活が苦しくなるリスクがあります。
さらに資産を築くことではなく、満額で運用することが目的すり替わってしまうケースもあるので、非常に危険です。
実際、2024年から新NISAが導入され、非課税枠が年間40→120万円に増枠されました。
参照元:新しいNISA : 金融庁
満額運用を目的して積立NISAに取り組んでいると、より多くのお金が必要になるので、自分に見合った額を投資しているか常に確認することが非常に大切です。
生活が苦しくなるとストレスをかかえてしまう
生活が苦しくなるとストレスをかかえてしまうのも、貯金を崩してまで積立NISAをしてはいけない理由です。
お金があると精神的に楽になるのは、非常に有名な話です。
例えば転職をする時に貯金があれば、じっくりと自分と向き合い「本当にこの職種で良いのか?」「自分のやりたいことか?」などを適切に判断できます。
しかし、貯金がないとお金を稼ぐことが先行してしまい、転職に失敗する可能性が高まります。
つまり、貯金の有無は、生活のあらゆる場面に影響を及ぼしてしまうのです。
そのため、いくら将来の資産形成とはいえ、貯金を崩してまでの運用は非常にリスクが高いと言えます。
NISAの非課税枠はあくまでおまけ
まれにですが、積立NISAは税金がかからないから、株式投資や仮想通貨と違って「お得!」と言って、すべてのお金で運用しようと、リスクのある考えをしている方がいます。
しかし、積立NISAの非課税はあくまでもおまけで、毎月積立をして複利の力で老後資金を貯めるのが本来の目的です。
実際、株式投資は税率が20.315%、仮想通貨は利益に応じた所得税と住民税(最大55%)と税金が発生しますが、NISAは非課税。
参照元:税率20%以上!? 投資で得た利益にかかる「税金」のキホン
そのため、非常にお得なのは事実でしょう。
とはいえ、貯金を切り崩してまでして取り組むのは、非常にリスクなので絶対に辞めましょう。
積立NISAの満額運用がきつい時の対処法
本章では「積立NISAの満額運用がきつい時の対処法」を3つ紹介します。
- 運用額を減らす
- 生活費を見直す
- 転職や副業をする
積立NISAの満額運用がきつくて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
運用額を減らす
積立NISAの満額運用がきつい時は、運用額を減らすのも方法の1つです。
満額運用がきついということは、言い換えれば積立する金額が自分の稼いでいる額に合っていないことを意味します。
そのため、満額運用から運用額を減らすことを強くおすすめします。
また、生活を切り詰めて投資をしても、ストレスがあると無駄な支出のきっかけになる点も大きなデメリットです。
したがって、無理のない範囲で投資をしていくのは非常に重要と言えるでしょう。
生活費を見直す
積立NISAの満額運用がきつい時は、生活費を見直するのも有効な方法です。
例えば、以下のことが挙げられます。
- 格安SIMを活用しているか
- コンビニに毎日通っていないか
- 無駄なサブスクに加入していないか
特に格安SIMに関しては、Softbankやauなどの大手キャリアから変えるだけで、数千円のお金が捻出できます。
生活費の支出が少なくなれば、投資できる余剰資金も増えるので見直すようにしましょう。
また、浪費は意識していないと、気が付きにくいもの。
そのため、日頃から無駄遣いをしていないかを確認し、本やYouTubeなどで節約についての情報収集も非常に大切と言えます。
転職や副業をする
積立NISAの満額運用がきつい時は、転職や副業をして収入を増やすのも方法の1つです。
満額運用がきつい原因は支出が多いか、稼ぐ金額が少ないことがほとんどです。
そのため、転職や副業で稼ぐ力を高めれば、必然的に満額運用がきつい悩みは解決するでしょう。
さらに近年、新NISAで投資できる範囲が増枠したので、より稼げる力の有無が大切となりました。
したがって、投資をするのであれば、稼ぐ力の向上は必要不可欠と言えます。
積立NISAの運用がきつい時は5000円でもやるべき?
結論、将来的に数十万円の資産でも嬉しいのであればやるべきです。
実際、5,000円を毎月20年間積み立てた場合、年利4%で約63.4万円の利益が出ます。
参照元:https://money-career.com/article/2461
しかし、約60万円だと十分なお金があるとは言えません。
また「銀行預金よりは利率が良い!」と主張する方もいますが、積立NISAをしている多くの人が老後の資産を作ることでしょう。
そのため、5000円だと取り組むメリットが薄いと言えます。
5000円で積立NISAをするなら、副業で収入アップするための勉強代や振れ幅の大きいアートへ投資する方が、コスパが良いのでおすすめです。
もちろん早くお金の重要さに気づいて、20歳から積立NISAに取り組んでいるのであれば、複利の力が期待できるので、自分のスタイルに合わせてやるかの選択をしましょう。
まとめ
本記事では、積立NISAがきつい時の対処方法や貯金を切り崩してまで取り組んではいけない理由について解説しました。
結論、積立NISAの満額運用がきつい時の対処方法は、生活費の見直しをして運用金額を減らすことです。
また、積立NISAは元本保証がされていないので、余剰資金での運用は徹底しましょう。
積立NISAは複利を活用して増やしていく資産運用ですが、資本があるかが非常に重要となってきます。
そのため、年収が低い方は本や教材などスキルが身につくことにお金を使い、転職や副業をして稼ぐ力をつける方が先だと個人的には思います。