アーティスト紹介

【小浪次郎】「父を見る」「黄色い太陽」などの写真集、SupremeやWACKO MARIAとのコラボビジュアルなど

小浪次郎の経歴

小浪次郎
引用:https://hypebeast.com/2016/12/jiro-konami-2016-interview

小浪次郎は、1986年生まれ東京出身で、現在はニューヨークを拠点とする日本人写真家です。

小浪は、15歳で八丈島から単身上京し、その後2年経ったころに父親が体調を崩してしまったことからその姿を撮影し始めた17歳の頃から、本格的に写真に興味を持つようになったそうです。

東京工芸大学に通って写真について学びながらも、歌舞伎町やゴールデン街で仕事をしながら写真を撮りはじめ、実践を積んでいきます。

2006年に中野にある写大ギャラリーにて初のグループ展に参加、2009年にはフランスで開催された企画展ヴァンドームフォトフェスティバルに参加するなど国内を中心に積極的に展示会の開催、参加しました。

2009年に東京工芸大学写真学科を卒業し、2010 年まで研究生として活動しました。

卒業後は、森山大道と中平卓馬などの日本の写真界の巨匠からの『歩きながら3歩ごとに1枚写真を撮りなさい』『カメラになりなさい』というアドバイスを心に留め、東京のストリートシーンでの撮影を地道に進めました。

小浪のスタイルは、アナログフィルムが多く、鮮やかな色合いと明るい光のフレアが特徴的です。人物のポートレイトや静物画、都市景観など幅広い対象を撮影しています。

これまでにシュプリーム、コンバース、アディダス Y-3、モンクレール、ブラック アイ パッチ、ナイキ、ヨウジヤマモト、シュウ ウエムラ、マーク ジェイコブス、ユニクロなど、さまざまなブランドとコラボレーションしてきました。

また、ニューヨーク・タイムズ、i-Dマガジン、インタビュー・マガジン、VOGUE JAPAN、WIREDなど、国内外の多数メディアにも掲載されるなど、その人気ぶりが分かります。

2017年より、家族でニューヨークに拠点を移して活動しています。

小浪は、日本でもニューヨークでも、自分の持つ写真で実現したいビジョンを叶えるために、作品を持って自ら仕事をしたい人や会社に出向き、コネクションづくりを行って仕事を取ってきたと2023年6月のファッションスナップによるインタビューで語っていました。

2020年からは、気鋭のフォトグラファーを集めたエージェンシー「cameraclub」に所属しています。

小浪次郎の作品例

「父をみる」2005年〜2012年

「父をみる」小浪次郎
引用:http://jirokonami.jp/photographs/?group=B

小浪の最も有名な作品である「父をみる」は、活動初期から8年間、父親を撮影し続けた作品です。

2010年に富士フォトサロン新人賞を受賞して、高い評価を受けました。

上京後に体調を崩して痩せ細ってしまった父親の姿を撮影するようになったのがきっかけで始まったこの作品は、父と息子の絶妙な距離感や、小浪の父の人間性が感じられるようなさまざまな表情が見られます。

2013年には写真集として発表されました。

サッカーJリーグとのコラボ

2022年にワールドカップの応援プロジェクト「新しい景色を2022」として、サッカー日本代表の選手たちのポートレートを撮影し、話題になりました。

2023年5月12日・14日に開催されたJリーグ30周年記念スペシャルマッチでもサッカーの試合自体を撮影しました。

小浪自身も幼い頃からサッカーが好きで、高校時代はクラブチームに所属していたため、嬉しいコラボだったようです。

シュプリーム(Supreme)

小浪は、数々の世界のファッションブランドとも仕事をしています。

ストリートブランドのシュプリームのビジュアルはニューヨークの街中で撮影されたようです。

WACKO MARIA(ワコマリア)

日本のコレクション・ブランド「WACKO MARIA(ワコマリア)」のビジュアルを、窪塚洋介、二階堂ふみ、野村訓一などをモデルに撮影しています。

ビジュアルは、東京の浅草などで撮影されたようです。

小浪次郎が撮影した有名人

坂本龍一

小浪は、20歳の時に初めて仕事をした世界的な音楽家、坂本龍一の姿も撮影しました。

坂本龍一も、小浪と同じくニューヨークを拠点に活動していたので、坂本の晩年の写真も見られます。

舐達麻(なめだるま)

大手ブランドのビジュアルからサブカルチャーまで幅広いジャンルを対象に撮影する小浪は、埼玉県・熊谷を拠点に活動するHip Hopグループの舐達麻(なめだるま)の姿も撮影しています。

2021年には写真集も発売されました。

宮沢りえ

2019年にはVOGUE誌にて、女優の宮沢りえさんを撮影しています。

松本潤

大河ドラマ「どうする家康」で主演・徳川家康役を務める松本潤の姿を、日光東照宮で撮影したものです。

小浪次郎の写真集

「父を見る」

写真集「父を見る」小浪次郎
引用:https://made-in-wonder.com/item_detail.php?item_id=786

写真集「父を見る」は、小浪が2006年、学生時代から8年もの歳月をかけて撮影した父親の姿を収めた作品集です。

父との関係性が垣間見られるような私的なドキュメンタリーのような作品で、その温かさや愛情を感じる写真は、2010年に富士フォトサロン新人賞を受賞しています。

「黄色い太陽」

「黄色い太陽」 小浪次郎
引用:https://www.shashasha.co/jp/book/burning-drop

「黄色い太陽」は、小浪がキャリアのほとんどをかけて撮り続けたパーソナルでセンシティブな作品群の集大成が詰まった豪華な作品集となっています。

出身地の八丈島と父、現在活動の拠点とするニューヨークと家族の姿などが詰まっています。

「舐達麻 / Namedaruma」

「舐達麻(なめだるま)」小浪次郎
引用:https://made-in-wonder.com/item_detail.php?item_id=7044

埼玉県・熊谷を拠点に活動するHip Hopグループ「舐達麻(なめだるま)」を追ったドキュメントで構成された作品集で、BlackEyePatchとのコラボレーション・シリーズからできた一冊です。

「WACKO MARIA Guilty Parties Fuck Dream Paradise Tokyo」

小浪次郎 WACKO MARIA(ワコマリア)
引用:https://made-in-wonder.com/item_detail.php?item_id=5631

日本のコレクション・ブランド「WACKO MARIA(ワコマリア)」のイメージ・ビジュアルブックとして制作された「WACKO MARIA Guilty Parties Fuck Dream Paradise Tokyo」には、小浪が撮影を担った作品が収録されています。

リリー・フランキー、野口強、野村訓市、二階堂ふみ、松岡モナなどをモデルに、イラストなどを交えてデザインされた写真集です。

小浪次郎の妻は?

小浪次郎の妻は、元女優、テレビタレントの大塚良子(旧姓)です。

現在は小浪と娘と共にニューヨークで暮らしていますが、その洗練されたスタイルから、多くのフォロワーをもつインフルエンサーでもあるようです。

まとめ

小浪次郎は、現在ニューヨークを拠点に活躍するフォトグラファーです。

独特でおしゃれな色合いや構図、光と闇が美しく力強い写真が、多くのファッションブランドからも人気を集めています。

参考

Jiro Konami http://jirokonami.jp/

made in wonder https://made-in-wonder.com/advanced_search.php?search_target=author&search_from_price=0&search_to_price=1000000&search_from_published=0&search_to_published=2100&search_keyword=%E5%B0%8F%E6%B5%AA%E3%80%80%E6%AC%A1%E9%83%8E+%2F+Jiro+Konami&x=0&y=0

Fashion snap https://www.fashionsnap.com/article/2023-06-16/konami-jiro/

画像引用元:https://magazine.saturdaysnyc.com/jiro-konami-new-city/

ABOUT ME
あやね
2018年にアメリカ NYへ移住した、京都生まれの大阪人。日本の伝統工芸が持つ独特で繊細な美しさが好きで、着物や器を集めている。郊外の家に引っ越したことをきっかけに、アート作品やアンティーク家具を取り入れたインテリアコーディネートにも興味を持ち始める。アメリカで日常生活に様々な形でアートを取り入れる人々に出会い触発され、2021年より趣味で陶芸をはじめる。