コラム記事

起源は19世紀の【アスキーアート】とは?発明者はギヨーム・アポリネールが発明した手法ではない?

点や文字を使ったアスキーアート。過去に流行ったアートですが、アスキーアートの面白い点や歴史について気になる人もいるでしょう。コンピュータ上の文字や記号で構成された絵や図で、2ちゃんねる等でよく使われていたため、若年層を中心に面白いと話題になっていたアートです。

本記事では、アスキーアートの魅力と起源について詳しく解説します。

最後にはアスキーアートの作品を紹介するので、興味のある人はぜひ最後までご覧ください。また「あわせて読みたい」では、壁面に描かれるアートであるミューラルアートについて解説しています。

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アスキーアートとは?

起源は19世紀の【アスキーアート】とは?発明者はギヨーム・アポリネールが発明した手法ではない?

アスキーアートとはコンピュータ上にテキストと視覚的表現技法を用いた手法で制作する作品のことです。

別名、テキストアートや文字絵などとも呼ばれています。過去に流行していたアートで、スマートフォンが普及し画面が小さくなった現在はあまり見かけることはありません。

また、アスキーアートは画像を読み込むのも、一苦労だった時代に「テキストを使用しコミュニケーションを楽しくできるようにする目的で作られました。

したがって、通信速度が改善され、LINEといったコミュニケーションツールが充実している今では、使う機会がほとんどないアート(ツール)と言えるでしょう。

アスキーアートの面白い点

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引用元:https://kotowaka.com/internet/aa/

本章では「アスキーアートの面白い点」を3つ紹介します。

  • シンプルさと表現力
  • レトロな雰囲気が出ている
  • 友人と共有しやすい

それぞれ順に解説していきます。

シンプルさと表現力

アスキーアートの面白い点として、シンプルさと表現力が挙げられます。

アスキーアートはテキストと記号という誰でも扱えるもので構成されており、動物や人間など様々な作品を製作できます

加えて、絵画や彫刻などで活用される難しい技法は必要ありません。

したがって、園児や小学生からでも取り組める、様々な表現ができる点はアスキーアートならではの魅力と言えます。

レトロな雰囲気が出ている

アスキーアートの面白いとして、レトロな雰囲気を出せることが挙げられます。

アスキーアートはインターネット上の黎明期に使用されていた手法です。

したがって、古いゲームやインターネット上で使用されていた当時の雰囲気を、アスキーアートを使用することで自然に作り出せます。

アスキーアートは、レトロな雰囲気が好きな人には非常におすすめのアート作品と言えるでしょう。

また、アスキーアートは現代のアート作品に活かす使い道もあります。

例えば、数十年前の雰囲気を作品に出したい際に、パソコン画面にアスキーアートが表示されていることを描けば、時代を古く表現可能です。

レトロな雰囲気を上手く活用できれば、自分の表現したいアート作品の幅が広がるでしょう。

友人と共有しやすい

アスキーアートの面白い点は友人との共有のしやすさです。

アスキーアートはテキストベースで作られており、簡単にコピー&ペースト・シェアができる特徴があります

したがって、友人や家族とのコミュニケーションのきっかけにしやすく、日常的にも使いやすい点が大きな魅力です。

また、特別な技術が必要なく誰でも取り組みやすいため、共有した後に一緒に作品制作ができる点もアスキーアートならではの面白さと言えるでしょう。

アスキーアートの起源はギヨーム・アポリネールではない

起源は19世紀の【アスキーアート】とは?発明者はギヨーム・アポリネールが発明した手法ではない?

引用元:https://aroma-senior.cocolog-nifty.com/poemes/2019/08/post-dd8343.html

結論、アスキーアートを発明したのは、ギヨーム・アポリネールではなく、フローラ・ステイシーです。

アスキーアートなどの活字を用いたアートの起源は19世紀まで遡ります。

現在最も古い活字アートは、1898年(明治31年)にフローラ・ステイシーが蝶を表現した作品(現在は作品として残っていない)から始まります。

画像としても残っていない、蝶を表現した作品が世に出た後に、1918年(大正6年)にギヨーム・アポリネールが活字を視覚的表現を用いて面白かしく描いた【カリグラム】 を発表。

起源は19世紀の【アスキーアート】とは?発明者はギヨーム・アポリネールが発明した手法ではない?

引用元:https://www.meisterdrucke.jp/fine-art-prints/Guillaume-Apollinaire/

その後、1922年にホバート・リースが「活字だけで描いた人物画」を制作し、現在のアスキーアートにまで至ります。

参照元:アスキーアート – 概要 – わかりやすく解説

つまり、アスキーアートの起源は、フローラ・ステイシーが製作した【蝶】という作品です。

しかし、カリグラムを刊行し、テキストで視覚的表現を活用すれば面白いアートとして表現できることを世に知らしめたギヨーム・アポリネールも捉え方によっては、アスキーアート流行のきっかけを作った立役者と言えるでしょう。

面白いアスキーアート作品を紹介

面白いアスキーアート作品を紹介

本章では「アスキーアート作品」を紹介します。

  • 動物
  • アニメキャラクター
  • ギャグ系

実際のアスキーアート作品を見てみたい人は、必見です。

1.動物

アスキーアート

引用元:https://aa.kaomoji-copy.com/animal/

アスキーアートの作品として、動物が挙げられます。

例えば、ハリネズミは針の部分を文字のハリで表し、ハリネズミであることを強調している部分が特徴的です。

他にも、句読点を毛と見立てて作成されたカニは本物のような雰囲気を醸し出しており、いつ動いてもおかしくない臨場感さえ感じられます。

2.アニメキャラクター

アスキーアート

引用元:https://www.pinterest.jp/pin/861946816185861672/

次にアスキーアートの作品として挙げられるのは、アニメキャラクターです。

海外でも有名な【エヴァンゲリオン】や近年日本で話題になっている【呪術廻戦】など様々なアニメキャラクターがアスキーアートで表現されています。

例えば、エヴァンゲリオンの主人公である、しんじは非常にクオリティの高い作品となっています。

特に髪の毛の部分を【ハ】や【レ】を使用して、輪郭を表現した点は非常に見どころと言えるでしょう。

3.ギャグ系

アスキーアート

引用元:http://azeria.jp/aa.php?id=976108138

最後にアスキーアート作品として、ギャグ系のものが挙げられます。

アスキーアートは2Chといったネット上にあるスレで話題となったこともあり、インターネットで使われるスラングが作品として残っています。

有名なものでいうと「働いたら負け」という文言を使用した作品です。

現在はSNSやコミュニケーションツールの発展によって、使われることが少ないですが、当時はギャグ系の作品は今でいう顔文字と同じ感覚で使われていたそうです。

まとめ

本記事では、アスキーアートの面白さと歴史について紹介しました。

SNSやコミュニケーションツールの発達したことで最近は使用されることが少なくなりましたが、テキストで表現するシンプルさはアスキーアートならではの面白さです。

また、インターネットの発達は、人々の生活を豊かにしただけでなく、アート業界にも様々な変化をもたらした技術だと言えるでしょう。

ABOUT ME
颯太中島
高校在学中は工業高校で幅広く情報技術について学習。約2年ほど会社で働いた後、カナダに1年間ワーホリへ。帰国後、海外の友人にもう一度会いたいことを目標に現在Webライターとして活動中。