コラム記事

【#ひろがるホロライブ】『hololive 4th fes. Our Bright Parade』から見るこれからのライブの新しいカタチとは!?

3月18日(SAT)、19日(SUN)の2日間幕張メッセイベントホールで開催され、ID、ENを含むホロライブメンバー総勢51名が参加した大型ライブフェス『hololive 4th fes. Our Bright Parade』
ホロライブが開催する大型ライブでは、2020年1月に開催された「hololive 1st fes. ノンストップ・ストーリー」ぶりの声出し応援が解禁されたこともあり、圧巻の大盛況の中、幕を閉じました。

新型コロナウイルスの影響もあり、2020年開催の「hololive 2nd fes. Beyond the Stage Supported By Bushiroad」、2021年開催の「hololive IDOL PROJECT 1st Live.『Bloom,』」は無観客・有料配信限定のライブとなっていました。
昨年開催された「hololive 3rd fes. Link Your Wish Supported By ヴァイスシュヴァルツ」は観客ありではあるものの、ライブの声出し応援はNGでした。

二度の無観客・配信限定ライブを経験してもなお、VTuberグループであるホロライブが有観客ライブを再開催した理由は何だったのでしょうか?
今回はホロライブの全体ライブの歴史と進化を振り返りながら、これからの”ライブの新しいカタチ”について考察していきます。

ホロライブとは?

「ホロライブ」とは、カバー株式会社が運営する「ホロライブプロダクション」というVTuber事務所に所属する女性VTuberグループです。
普段はYouTubeをメインにゲーム実況や歌、雑談やコラボ企画などバラエティ豊かなライブ配信を主な活動としています。
最近ではホロライブメンバー3名が「東京観光大使」に選ばれるなど、ますますその活躍の幅を広げています。
そんなホロライブの人気の理由ついて詳しく知りたい、

そんな方には

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「hololive 1st fes. ノンストップ・ストーリー」

引用:https://www.nonstop.hololive.tv/

「#とまらないホロライブ 」をキャッチコピーにホロライブ初の全体フェスとして2020年1月に開催された「hololive 1st fes. ノンストップ・ストーリー」
これまでメンバーソロでのミニライブやユニットでのミニイベントはあったものの、グループ全体でのライブイベントはありませんでした。

そんな中初めて0~3期生+ゲーマーズのメンバー23名総出演で行われた大型ライブで、豊洲PiTを舞台に初披露の全体曲を含めた31曲を披露しました。
同時にニコニコ生放送でも有料配信を行っており、現地に行けなかったファンもコメント機能を通じてリアルタイムで応援することができました。
もちろんメンバーたちにもコメントがリアルタイムで見れる仕組みになっており、応援コメントに対してメンバーがファンサービスを返してくれることもありと、現地のファンもオンラインのファンも一体となれるライブの新たな可能性を示したイベントとなりました。

「hololive 2nd fes. Beyond the Stage Supported By Bushiroad」

引用:https://beyondthestage.hololive.tv/

「 #こえていくホロライブ 」をキャッチコピーに、1st fes.出演メンバー23名と新たにホロライブ4期生の5名を迎えた28名総出演で2020年12月にホロライブ2度目の全体ライブとして開催された「hololive 2nd fes. Beyond the Stage Supported By Bushiroad」

同年1月に開催された「hololive 1st fes. ノンストップ・ストーリー」と違い、コロナウイルスの影響で無観客・配信限定となりはしたものの、初の2DAYs公演や配信プラットフォームもニコニコ・SPWNと2つに増え、特別協賛にBushiroad(ブシロード)を迎えるなど、1st fes.を”こえていく”ための新たな試みも多く行われました。
セットリストも1st fes.の31曲を軽々と超える2日間で51曲が披露され、STAGE1-2両日とも最後にはサプライズとしてARを使ったハイクオリティのライブ演出が披露されました。
これまでのライブでは、大型のスクリーンにメンバーのライブパフォーマンスが投影されるという形がとられており、配信でしかできないARを使った演出にファンからは驚きの声が絶えませんでした。

キャッチコピーの通り、これまでのライブの形を「こえていく」新しい進化を見せてくれたライブでした。

「hololive IDOL PROJECT 1st Live.『Bloom,』」

引用:https://bloom.hololive.tv/

「hololive IDOL PROJECT 1st Live.『Bloom,』」は、これまでのホロライブ全体ライブとは違い、ホロライブ内の新プロジェクト「hololive IDOL PROJECT」としての初ライブとなりました。
そのためホロライブメンバー全員参加というわけではなく、ホロライブ内の「もっとみんなでアイドルがしたい」という意欲を持った今回ライブ初参加のホロライブ5期生を含む、タレント22名による音楽ライブとして2021年2月に東京ガーデンシアターにて開催されました。

発表当初は1st fes.と同じく、現地会場とオンライン配信の両方での開催を予定していましたが、こちらもコロナウイルスの影響で無観客・配信限定での開催となりました。
「Bloom,」では新たな試みとして、初めて全曲オリジナル楽曲でセットリストが構成されており、「Bloom,」開催発表と同時に始まった9週間連続リリースのオリジナル曲を中心に、過去のオリジナル曲、そして本ライブ初お披露目となる新曲4曲を合わせた全22曲に別会場からの中継の1曲の23曲を披露しました。
ホロライブメンバーの初のオリジナル曲や、誕生日や周年記念の発表曲、有志のファンからプレゼントされた曲など、楽曲それぞれに色々なストーリーが込められており、ARを使った演出ではないものの、メンバー1人1人の成長を感じさせるライブとなっていました。

「hololive 3rd fes. Link Your Wish Supported By ヴァイスシュヴァルツ」

引用:https://hololivesuperexpo.hololivepro.com/live/

「#つながるホロライブ」をキャッチコピーにホロライブ3度目の全体ライブと体験型リアルイベント「hololive SUPER EXPO 2022」と同時開催され、1st fes.ぶりの有観客ライブとして開催された「hololive 3rd fes. Link Your Wish Supported By ヴァイスシュヴァルツ」
幕張メッセを舞台に二日間の開催となり、新たにホロライブID(インドネシア)1期生「Area 15」3名とホロライブEN(English)「-Myth-(HoloMyth)」5名が加わり、各日19人ずつ、総勢38人のメンバーが参加しました。

さらに初の試みとして2nd fes.のラストで起用されていたARを使った演出を初めて有観客で全編通して行い、ライブ音源もすべて生バンドで演奏されるという進化っぷりを見せつけました。
セットリストは新の全体オリジナル曲「Prism Melody」を含め、二日間で合計54曲と過去最多となりました。

ライブの声出し応援はNGであったものの、現地会場とオンラインのファンが一体になってホロライブメンバーに思い思いの応援を送る姿は、1st fes.のあの頃以上に「新世代のアイドル」のライブの形としての進化を示すものとなりました。

「hololive 4th fes. Our Bright Parade Supported By Bushiroad」

引用:https://hololivesuperexpo2023.hololivepro.com/fes/

「#ひろがるホロライブ」をキャッチコピーに昨年と同じく幕張メッセにて「hololive SUPER EXPO 2023」と同時開催され、さらなる進化をとげたホロライブ4度目の全体ライブ「hololive 4th fes. Our Bright Parade Supported By Bushiroad」
参加メンバーも3rd fes.の38人に「秘密結社holox」ことホロライブ6期生の5名とホロライブID(インドネシア)2期生「Holoro」の3名、ホロライブEN(English)より「Project:HOPE」と「-議会-(HoloCouncil)」の5名の新たに13名を迎えた総勢51名での出演となりました。

さらに4th fes.のライブは3rd fes.同様「全編AR演出・生バンド演奏」でのDAY1DAY2の二日間の公演に加え、新たに「holo27 stage」が追加されました。

引用:https://holo27.com/

holo27は、「ゴーストルール」や「ヒバナ」などで知られる大人気ボカロPのDECO27さんとホロライブがタッグを組んで展開中の音楽プロジェクトで、3月15日には「holo27 Originals Vol.1」「holo27 Covers Vol.1」の2タイトルがリリースされました。 「holo27 stage」は、先日リリースされた両アルバムに収録されている全20曲のオリジナル楽曲やカバー楽曲を楽しめるコラボレーションステージとなっていました。

セットリストもそれに伴い、3rd fes.の54曲をはるかに上回る「2日間で92曲」という圧倒的なボリュームで、規模も満足度もまさしく過去一番でした。
そして何より、今回の4th fes.を大いに盛り上げる要因となったのが2020年の1st fes.以来3年ぶりの「声出し応援OKのホロライブ全体ライブ」だったことです。
1st fes.の頃より、メンバーの数も楽曲の数も倍以上になり、そしてファンの数も数倍以上になって満を持しての「声出し応援OK」の4th fes.ということで、現地のファンはもちろん、それを見たオンラインのファン、声援を受けるホロライブメンバーも心から一体になったライブとなりました。

ホロライブが見せた新しいライブの”可能性”

1st fes.から、Bloom,、4th fes.までを振り返ってきましたが、2度の無観客・配信限定ライブを経験したホロライブがこうして有観客ライブを再開催した理由は何だったのでしょうか?
私は「VTuber」という媒体と、「新型コロナウイルスの影響による人との関わり方」が大きな要因となったのではと考えています。

新型コロナウイルスの影響により、この約3年間で人と人との関わりは大きく変化してしまいました。
もちろん悪いことだけではなく、これに順応することで新しいビジネスの形を生み出したり、家から出ずとも推しとコミュニケーションが取れるホロライブをはじめとした「VTuber」という新たな文化が躍進する要因になったりしました。
「近くにいるのに遠くなってしまった自分の周囲の人たち」と「遠いようでいつも近くに感じられるVTuber」、相反していたように見えるこの2つが昨今の新型コロナウイルスの鎮静化によって徐々に交わり始めました。

そして今、「遠いようでいつも近くに感じられるVTuber」を「VTuberを通じて知り合った遠くにいるけどいつも近くに感じられる人たち」と「近くにいるのに遠くなってしまった自分の周囲の人たち」を巻き込んで一つにしてくれます。
そんなイベントが「hololive 4th fes. Our Bright Parade Supported By Bushiroad」、2度の無観客・配信限定ライブを経験したホロライブが見せかった新しいライブの「可能性」なのではないでしょうか?

まとめ

今回は1st fes.から、Bloom,を含む4th fes.までのホロライブの全体ライブの歴史と進化を振り返りながら、これからの”ライブの新しいカタチ”について考察しました。

自分は2019年11月に行われた「白上フブキ」ちゃんの初ソロライブイベント「Congratulations!! FUBUKI BIRTHDAY PARTY.2019」以降はイベントの現地参加はできていないのですが、そのほかのイベントも毎回オンライン配信で欠かさず視聴しています。
自分のような現地に行きたくてもなかなか行けないファンにとってはオンラインで生配信してくれるのは本当にありがたいですし、「VTuber」のライブならではの良さの1つでもあります。
毎年毎年、規模も技術も進化が止まらず、ワクワクしながら見ているのですが、やはり声出し応援が解禁された4th fes.はこれまで以上に一体感が感じられて本当に最高のライブでした!

そしてライブ後のメンバーの感想配信でも多く語られていましたが、「推しに応援が直接”声”として届く」というのはメンバーのモチベーションも上がるわ、我々ファンも思いの丈を直接ぶつけられるわで本当にいいことづくめだなと思いました。
ライブの舞台や技術はこれから先どんどん進化していっても、この「現地でしか味わえないライブならではの空気と感動」はいつまでも変わらないでいてほしいですね!

(C) 2017-2020 cover corp.

参考:https://panora.tokyo/archives/4546
   https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000346.000030268.html
   https://panora.tokyo/archives/20774
   https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000667.000030268.html
   https://www.moguravr.com/hololive-4th-fes-report/

ABOUT ME
羽稲まを
専門学校時代、ゲームデザイナーを志すも周りに絵を描ける人材がいなかったため独学でイラストを勉強、絵も描けるゲームデザイナーとして重宝された。 道半ばで「自分、デザイン関連の方が向いてるのでは?」と、ウェブデザイナーを志しまたも独学で「ウェブデザイン技能士」を会得するも、大事故に遭い九死に一生を得る。 現在はフリーゲームデザイナーとしても活動中!