漫画スパイファミリーシリーズは今や日本を代表する人気アニメの1つに仲間入りをし、電子書籍サービスを提供している「少年ジャンプ+」でも、2022年10月5日時点で、総閲覧数が5億PV超えを記録するなど絶大な人気を得ています。
そして遂に10月4日に待望最新作であるスパイファミリーの第10巻が発売となりました。皆さんはもう第10巻を見られましたか?
今回もとてもおもしろい展開となり、次回作への期待も更に高まってきたのではないでしょうか。1巻から9巻のスパイファミリー単行本の表紙は登場人物+有名なデザイナーズチェアで構成されており話題を呼んでいました。
10巻ももちろん登場人物+デザイナーズチェアの構図を期待しファンの間では次はどのキャラクターとどの椅子との組み合わせがくるか楽しみにしている方も多かったのではないでしょうか。今回はデザイナーズチェアは描かれず残念に思ったファンの方々も多かったと思います。
今日はデザイナーズチェアが描かれなかった理由や10巻の表紙になった理由について考察していこうと思います。
スパイファミリーのあらすじ

ここでまだスパイファミリーを見たことがない方の為に今までの簡単なあらすじを紹介していこうと思います。
名門校潜入のために「家族」を作れと命じられ家族を作ることとなる凄腕のスパイのロイド(黄昏)。
しかし、ロイド(黄昏)が出会った娘は心を読む超能力者であり、妻のヨルは暗殺者でなのでした。
3人が互いに正体を隠した仮初め家族が様々なミッションや世界の危機に立ち向かうといった物語です。
漫画スパイファミリーの表紙のデザイナーズチェアについて
漫画スパイファミリーの表紙は1巻から9巻まで実際に存在する有名なデザイナーズチェアにスパイファミリーに登場するキャラクターが座っているという構図で話題を呼んでいました。
10巻もどの椅子とキャラクターが組み合わせとして選ばれるのか楽しみにしている方も多かったのではないでしょうか。
しかし、残念ながら今回は有名なデザイナーズチェアが表紙に採用されませんでした。。。
1巻から9巻までの表紙のデザイナーズチェアについて以下の記事で詳しく紹介しています。よかったら一緒に読んでみてください!
【ネタバレあり】漫画スパイファミリー10巻のあらすじ
今回はロイド(黄昏)の悲惨な過去のシーンが描かれています。
この巻でもロイドの本名も公表されておらず黒塗りされています。
ロイドは西国に住むどこにでもいる少年でした。気が弱く軍隊に憧れ、少しだけ役に入りやすい子として描かれています。

友人たちとはよく軍隊ごっこをして遊ぶことが多く、「参謀」と呼ばれていました。
将来は軍人として悪い奴を倒したいという夢は父親には反対されていました。
軍人ごっこで使う軍人グッズを親にねだることができずに、参考書を買うと嘘をついて軍人グッズを買ってしまうことに心を痛めるのでした。
よく行くコロッケ屋さんのおばちゃんにも軍人になることを相談してみると自身が思っていた東国のイメージと違っていたことで軍人になることも違うのかもしれないと思い始めました。
父に嘘をついたことも謝ってお金も返そうと思い友人たちとも軍人ごっこするのもやめて違う遊びをしようと思っていた時に事件は起こりました。

なんと東国が西国の国境を跨いで襲撃してきたのです。
昨日までとは一変してしまった街や人々の状況に全く状況が呑み込めず、ただただ恐怖が襲ってくる状況となります。
母親となんとか合流でき、2人で叔父が住むキールバーグに避難することになりました。
父親は家を出たまま戻ってこず、様々な思考が頭をめぐる中キールバーグにも空襲の警報が鳴り響きます。
街の人々がシェルターに逃げ込む中、家の様子が心配となり飛び出して家に行くのでした。
家についてみてるとそこはがれきの山となり、母親の死も目の当たりにしまいました。
ロイドは家も両親も失い絶望の淵に立たされることとなります。大好きなものを奪われて世界には嫌いなものしか映らなくなってしまいます。
それからというものロイドは軍隊に入り恨みに身を任せて武器を握ることとなります。
武器を握ったロイドの目は以前の優しくて気の弱い少年とは似ても似つかないほど冷たい眼差しへと変わってしまっていました。

その後は名前や年齢を偽って入隊することになります。
戦場で、この戦いがばかばかしくなり軍を逃げ出そうとしているフランキーに会うことになります。
都合よく憎しみ合わされて戦って命を落とすこの状況が不毛な時間という話を聞くことになるのです。
戦いの日々にも少しの光が差し込むことがありました。それは、空襲で死んでしまったと思っていた友人たちが実は生きていて偶然再会することができました。

ただ、その喜びも束の間でその日の夜に友人たちはロベルツ攻略戦に駆り出され帰らぬ人となってしまいました。
再度ロイドは絶望を味わうこととなるのです。
そして、ロイドが現在のスパイの仕事に就くようになったきっかけの出来事が起こります。

ある日、ロイドが野菜を切っていると陸軍情報部を名乗る謎の男が現れ、スパイにスカウトしたのでした。
その謎の男はロイドの本当の名前も年齢と名前を偽って入隊していることも知っておりただならぬ人ということは漫画の文面からも読み取ることが出来ました。
少し悩んだあと、後日待ち合わせの場にロイドも姿を現しました。
そこで今の上司であるハンドラーと出会うのでした。
過去の回想シーンもロイドが現実世界で夢から覚めたところで終わります。
その次の話は、オペラ界の巨匠のジョナス・ウェルマンが東西交流のため西国を訪問するというニュースから、様々なウェルマンのスキャンダルが明るみとなり、遂には殺害予告まで発表される事態を新人スパイとハンドラーで解決する話となります。
ハンドラーは新人スパイとのやり取りとの中で過去のロイドと自分とのやり取りを思い出すのでした。
そこからは、アーニャとヘンリー先生とのほっこりとしてどこかクスっと笑ってしまうような話となります。
この巻の終盤部分では、ヨル中心に話が進んでいきます。
ヨルはサクサクの茶菓子を求めデパートに出向きます。そのデパートで一人の婦人に会うこととなります。
その流れでその婦人が入っている「愛国婦人会」というコミュニティーのママさんバレーの大会やお茶会などにも参加することとなります。
お茶会の中で話をしているうちに夫人の正体はダミアンの母・メリンダという事が判明します。
しかし、このメリンダ自身にも裏がある雰囲気がしますね。

【考察】最新刊10巻の表紙が椅子じゃない理由

今回の10巻の半分はロイドの幼少期の話でした。戦時中の話となるため、高級なデザイナーズチェアは相応しくないことも頷けます。
あと、完全に推測にはなるのですが、デザイナーズチェアを表紙にすることで一部から著作権侵害なのではないかといった話も話題となりネット上で物議を醸していたことがありました。
そういったネット上の声も少し気にしてデザイナーズチェア×登場人物という構図をやめたのかもしれません。
なぜ、ロイド(黄昏)×がれきなのか
やはり、2回目の空襲があった日から家なき子として描かれている幼少期のロイドには椅子というよりもがれきに座っている絵があっている気がします。

幼い時期のロイドの中のなにかが大きく崩壊したことをがれきで表現しているのかもしれませんね。
そのなにかとは
戦争なんて起きないと言っていたい大人や政治家たちへの信頼
明日命が保証されていること
当たり前のように両親や友人と過ごせる時間
など様々なことが考えられます。
また、屋根や壁がない建物としてみると当時のロイドにとっては命の危険が常に隣り合わせになる状態で障害から心身を守ることが出来ず常に恐怖に晒されている状態を現わしていたのかもしれません。

まとめ
今回の第10巻は今のウクライナ情勢などとも重なる部分があったりやはり心に刺さる言葉やシーンもたくさんあり考えさせられることも多々ありました。
次回の11巻の発売はもう少し先になりそうですが、表紙がまた有名なデザイナーズチェア×キャラクターの構図にもどっていることを願って今から楽しみにしておきましょう。
