コラム記事

メタバースのブロックチェーンゲーム「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」とは?暗号資産SANDと合わせて紹介

昨今、メタバースに更なる期待が集まる中、特に話題のブロックチェーンゲーム「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」。

過去にソフトバンクグループから100億円規模の資金を調達したことから、日本でもその名を知る方は多いのではないでしょうか?

今回はサンドボックスや関連する暗号資産SANDの概要や今後の可能性について解説します。

The Sandbox(ザ・サンドボックス)とは?

The Sandbox(ザ・サンドボックス)とは、イーサリアムのブロックチェーン技術を基盤としたメタバース系NFTゲームプラットフォームです。

メタバースとは、『インターネットの次の世界』と言われている仮想世界のことで、現実世界と同じように遊んだり、仕事をしたり、取引をしたり、何かを創ったり、交流をしたりできる仮想世界』のことです。

メタバースについての定義や仕組みなどの基礎知識を解説した記事はこちら。

サンドボックスでは、ユーザー主導で、メタバース上で様々なことができます。

例えば、仮想空間上にLAND(土地)を購入・レンタルすると、そこをベースにオリジナルのゲームやアイテム、キャラクター、サービスを作ったりするのが、サンドボックスの主な遊び方でしょう。

また、購入したLANDや作成したアイテム、キャラクターなどをNFTとして自由に売買することもできるため、ゲームとして遊ぶだけでなく、ビジネスの場とすることさえできるのです。

これまでにソフトバンクグループから100億円規模の資金を調達したことでも話題にあがったサンドボックスですが、最近では新たに500億円超えの資金調達を検討している事が、ブルームバーグの取材によって明らかとなりました。

サンドボックスは、引き続き世界から注目されているNFTゲームプラットフォームの1つだといえるでしょう。

サンドボックスの暗号資産(仮想通貨)SAND

サンドボックスのゲーム内で使うことができる暗号資産(仮想通貨)として、2020年8月15日から取引が開始された、SAND(サンド)があります。

SANDは、ディセントラランドのMANAなどとともにNFT関連銘柄として期待されています。

ゲーム内で作成したアイテムをOpenSeaなどのようなNFTマーケットプレイスに出品・販売することができるため、サンドボックスのゲーム内で楽しむために使われるだけでなく、アイテムやLAND(土地)などの価値をあげることができれば、稼ぐこともできます。

また、SANDはイーサリアムのブロックチェーンと互換性のあるトークン規格で作られているため、分散型取引所「Uniswap(ユニスワップ)」を経由すれば、SANDをイーサリアムと交換することも可能です。

サンドボックスの遊び方・SANDの稼ぎ方

サンドボックスの遊び方、稼ぎ方
引用:Rarity Sniper「Metaverse Land Sales Expected to Hit $1 Billion in 2022」https://raritysniper.com/news/metaverse-land-sales-expected-to-hit-1-billion-in-2022/

サンドボックスでは、ゲーム内で土地(LAND)を所有するユーザーは、LAND上にゲームやイベントなどのデジタルアセットを構築することができます。

さらには、開催したイベントなどへの参加費を回収したり、LANDを貸し出したりすることで、SANDを稼ぐこともできるのです。

また、無料ツールのVoxEdit(ボックスエディット)を使うことで、ゲーム内で利用することができるオリジナルのアイテムやキャラクター、建物などを作成することができたり、ボックスエディットで作ったボクセルアートをゲームに利用したりすることもできます。

ボクセルアートとは、正方体を組み立てて作られた作品のことで、どんな方でも簡単に使えることが特徴です。

作成したNFTは、サンドボックス内だけでなく、OpenSeaなどのNFTマーケットプレイスで販売することも可能です。

もちろんSANDを稼ぐための活動だけでなく、他のユーザーがつくったゲームで遊んだり、イベントに参加したりと、世界中の人々との交流を楽しめることもその魅力でしょう。

リアルの世界のように工夫次第でビジネスを生み出し、SANDを稼ぐことができるゲームとして、サンドボックスは暗号資産SANDと合わせて世界中で注目されています。

サンドボックスに参入している企業例

グッチがサンドボックスに参入
引用:BTC PEERS「Gucci enters The Sandbox metaverse with its latest project “Gucci Vault”」https://btcpeers.com/gucci-enters-the-sandbox-metaverse-with-its-latest-project-gucci-vault/

サンドボックスが注目されている理由の1つとして、大手企業が続々と参加していることがあります。

例えば、世界的なファッションブランドのGUCCI(グッチ)は、サンドボックス上にLAND(土地)を購入し、メタバース上で新しい体験ができるオンラインのコンセプトストアとして活用しています。

老舗ブランドは、SNSでのマーケティング戦略だけでなく、メタバースでもその存在感をいち早く表し、特に若い世代のジェネレーションZなどを狙った動きを取っているようです。

日本国内の有名企業にもその例があります。

東京・渋谷のアイコニックな商業施設として有名なSHIBUYA109は、サンドボックス内のメタバースに自社専用の土地「SHIBUYA109 LAND」を開設しました。

SHIBUYA109 LANDでは、関連するアーティストやキャラクターとのコラボレーションによって、イベントやゲームを実施したり、オリジナルNFTを販売したりと、メタバースならではのSHIBUYA109の新しい体験を提供する場となっていく予定だそうです。

他には、日本の大手エンターテイメント会社であるエイベックスのエイベックステクノロジー株式会社は、2022年中に「エイベックスランド」をサンドボックス内に開設する予定であることを発表しています。

サンドボックスのメタバース上をアーティストとファンの交流ができる場所として活用し、ライブ配信やイベントの開催、NFTグッズの販売が開催される予定となっています。

予定されているエイベックスランドのオープンに先駆けて、2022年3月3日には「Metavex District LANDセール」に参加し、エイベックスアーティストであるピコ太郎、浜崎あゆみ(ayupan)、AmPm、大沢伸一(MONDO GROSSO)の4組の関連NFTアイテムを計6点、オープン後に「エイベックスランド」内で開催される初回イベントへの参加権、サンドボックス内のLAND(土地)をセットにした「プレミアムLAND」が110組限定で販売されました。

メタバースでは、リアルの世界で行われるのと同様に、あるいは新たな体験を追加した形でエンターテイメントの幅が広がることが期待されているため、エイベックスの参入により更に広い層からの注目を集めていくことでしょう。

メタバースとしてのサンドボックスの可能性

ソフトバンクの出資を受けたサンドボックス
引用:NFT Plazas「The Sandbox Announces $93 Million of Investment led by Softbank」https://nftplazas.com/sandbox-investment-softbank/

サンドボックスは、これまでに日本の大手ゲーム開発企業スクウェア・エニックスやソフトバンクなどの複数の大手企業から総額約2億2000万円もの融資を受けており、その注目度の高さが伺えます

近年NFT、メタバースへの注目自体が集まっている中で、サンドボックスのような期待値の高いブロックチェーンゲームを利用する人の数や参入する企業の数も着々と増えています。

同様に人気のあるブロックチェーンゲームであるマインクラフトやディセントランドとは競合のような立ち位置にありますが、エイベックスなどの大手企業参入により、所属タレントのファンなど新たな層の開拓も確実にされていくことでしょう。

ブロックチェーンゲームの中でも比較的新しいサンドボックスではありますが、現時点でも多くの企業から期待を持たれていることが感じられます。

サンドボックスと暗号資産SANDには、更なる発展の可能性があるかもしれません。

まとめ

今回はメタバースの中でも新しく、注目を集めるブロックチェーンゲーム・サンドボックスについて紹介しました。

ゲーム内での独創性も強く、暗号資産SANDがETHに交換することが可能であることなどから、『これからの盛り上がりが期待できそうなブロックチェーンゲーム、暗号資産に投資したい!』という興味のある方には、良い選択肢の1つかもしれません。

サンドボックスと同じく、メタバースで今後さらなる盛り上がりが予想されているディセントラランドについても、こちらの記事で解説しているので、興味のある方はチェックしてみてください。

参考

Coincheck「The Sandbox(ザ・サンドボックス)とは?話題のブロックチェーンゲームの始め方や覚えておきたい用語を解説」https://coincheck.com/ja/article/457

invest Navi「The Sandbox/SAND(ザ・サンドボックス)とは?特徴・始め方を徹底解説」https://fisco.jp/media/sand-about/

ABOUT ME
あやね
2018年にアメリカ NYへ移住した、京都生まれの大阪人。日本の伝統工芸が持つ独特で繊細な美しさが好きで、着物や器を集めている。郊外の家に引っ越したことをきっかけに、アート作品やアンティーク家具を取り入れたインテリアコーディネートにも興味を持ち始める。アメリカで日常生活に様々な形でアートを取り入れる人々に出会い触発され、2021年より趣味で陶芸をはじめる。