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【後編】新型コロナウイルスでもアート留学・MFA留学にいけるのか?コーディネーターに聞いてみた

皆さんはアート留学に興味はありますか?MFAというアートの最高学位MFA(美術学修士)を取得されたい方や、編集ソフトの技術を学びたい方、芸術自体を学びたい方。ニーズはさまざまあり、目的によって日本で用意することやものも変わってきます。今回は留学コーディネーターの佐藤さんにアート留学についてお話を伺いました。

聞き手:最近はMFAを取得できる留学が世界的に人気だそうですが、問い合わせなどありますか?

佐藤さん:まだMFA自体が一般的ではないので、問い合わせはありません。また、MFAを取得するためには相当な英語力が求められます。MBAを取得するのと同じぐらいの実力が必要です。しかしMFAの資格は注目を浴びていて、これからの時代に必要と言われています。混沌としていて未来が読めず、前例を踏襲しているだけではいけませんし、単純作業はAIが代替するようになります。だからこそ言われたことだけやる人より、新しいことを自発的にデザインできる人間が重宝されるようになります。

聞き手:やはりMFA留学はハードルが高いですね。まずは英語力ですね。

佐藤さん:はい。世界的にはIELTS(アイエルツ)が基準になっているので、IELTSの勉強を着手するのが最初の一歩ですね。TOEFL(トーフル)はどちらかというとアメリカでは使用されることが多いですが、選択肢の幅を広げたいのであればIELTSをお勧めします。

聞き手:英語力を伸ばすおすすめの方法はありますか?

佐藤さん:もし学生で時間に余裕があるのであれば夏休みや冬休みなど長期連休を使ってフィリピン留学に行くのはいかがでしょうか。1ヶ月朝から晩まで勉強できて宿代やご飯代が込みで15万円で行くことができます。ネイティブ先生の授業料は高いですが、フィリピンの英語講師は有資格者でも給与が安いためリーズナブルに受講できます。安くガッツリ英語力を上げたい人にはおすすめです。長期休みの度にフィリピンで修行すれば卒業する頃にはかなりの英語力になっていると思います。

聞き手:おお、学生には良いプランかもしれませんね!留学するにあたって日本で用意できることは英語力以外にありますか?

佐藤さん:外国の大学に行きたいもしくは資格取得が目的であればバイトする暇がないと思うのでお金をしっかり貯めてください。MFAを取得しようとするのであれば年間の学費が400万円で2年間なので学費だけで合計800万円必要です。そして生活費が月に15万円ほどかかるので2年間で360万円の計算です。

留学相談中の佐藤さん

聞き手:本当に費用が高いですね!安く抑えられることはないのでしょうか?

佐藤さん:ヨーロッパだと学費が安くなることもあります。イタリア、フランスやスペインのエリアだと大学年間の学費が25万円程度です。もし語学ができさえすれば格段に安く留学することができます。最近では、現地学生の語学力アップのために英語で授業を行なっているヨーロッパの大学もあるそうです。特にドイツは非常に英語力が高いですね。

聞き手:知らなかったです。それでも日本で貯めて現地で暮らしていけるのか不安ですよね。

佐藤さん:最近は円安ですし、お金を貯めるにはものすごく時間がかかります。そんなことをしているとあっという学生の年齢を越してしまうこともあります。だから現地で稼げるワーキングホリデーがお勧めです。最近ではオーストラリアのフリーターが30万円以上稼いでいますよね。最低時給は1600円以上ですし、土日は上乗せがあったり、チップももらえます。大学に行かずにデザイン留学したいということであれば、日本だけで稼ぐことに意識しなくても良いかもしれませんね。外国で働けば、お金だけでなく、英語環境に身を置くので英語力も自然とアップしてくるはずです。

聞き手:現地に行って英語力が伸びる人とそうでない人がいると思いますが違いはなんでしょうか?

佐藤さん:自分で問題解決できるかで英語力が変わってくると思いますよ。留学コーディネーターとしては辛口の意見になりますが、たまに「学校でこんな問題が起きたんですがどうにかならないでしょうか?」「ホームステイ先で困ったことがあるんですが対応してもらえますか?」という問い合わせがあります。留学コーディネーターなので問題解決に尽力しますが、自分自身でどうしたら英語を使って解決できるのか行動できるかどうかで変わってくると思います。

聞き手:今、留学でおすすめの国はありますか?

佐藤さん:カナダです!質の良い教育機関が多いのはもちろんですが、経験の幅が広いです。留学は勉強だけでなくせっかく行くなら色々な場所に足を伸ばすのも大事な経験です。カナダだったらアメリカも隣にあり、ヨーロッパも日本よりは近いので航空券も安いです。また穴場で言うとアイルランドも非常に良いと思いますよ。

聞き手:アイルランドですか?!盲点でした。

佐藤さん:ワーキングホリデーもありますし、なにより英語圏です。

・ヨーロッパ

・通貨がユーロ

・英語圏

の条件をそろえているのはアイルランドだけなんです。そのため最近はMETAやAmazonなどの大手企業がヨーロッパの拠点を移していますし、スタートアップの企業も集まってきているの今後経済的やビジネス的に発展していくと思われます。

聞き手:ビジネスのためと言えば、最近は東南アジア留学も盛んになっていると聞きました。

佐藤さん:そうですね。シンガポールやマレーシア留学などもあります。ただ、数十年ぐらい前に流行った「3000万貯めれば東南アジアでは50年ぐらい生きられる」というのは東南アジアの物価が上がり、幻想になってきてしまいました。それでもアメリカやカナダに比べると4分の1ぐらいの生活費で済むので、欧米の分校など狙っても良いかもしれませんね。

聞き手:たしかに、マレーシアにはイギリス屈指の名門校エプソムカレッジの正式な分校が2014年にできたとニュースで見ました。

佐藤さん:アジアには日本よりも世界大学ランキングで上位に入る大学が増えてきました。今はネットが普及し、自己手配で留学やワーキングホリデーができます。ただ留学コーディネーターを使えばお得にそしてニーズに合った情報をくれます。ぜひ活用してみてください。私と話してみたい方は是非こちらまでご連絡ください!

聞き手:本日はありがとうございました。

ABOUT ME
しおり岡
編集長/ライター。小学生の頃はエジプト文化、中学生では西洋美術、高校生は日本の歴史にハマり、大学在学中に仏像に恋をして、学芸員を取得。卒業後、大手人材会社で営業を経験。その後、飲食店の広報・デザイナーを経て、アメリカ・NYにて転職。コロナウイルスのため帰国し、現在は日本に滞在中。趣味は「美術館や遺跡を経験するための海外旅行」。今まで40カ国以上を旅行をし、世界の建築や文化、食事、アートに触れる。