武田双雲の経歴
武田双雲(以下、双雲)は1975年熊本県熊本市に生まれました。本名は武田大智(たけだだいち)です。
父親が競輪専門誌の記者、母親が書道家、弟2人の家庭で育ちます。3歳から筆を持ち、書道家である母・双葉(そうよう)に師事し、書の道を歩みはじめました。空手・水泳・少林寺拳法・音楽教室などの習い事をしており、書道の道に進む気持ちはなかったようです。
東京理科大学理工学部情報科学科に進学し、大学卒業後はNTT東日本に就職し営業をしていました。25歳の時に会社を退社し、書道家になるため母親のもとで1年間修行をし、独立しました。
独立後は「人の心を動かす書を書いていきたい」という目標を掲げ、ストリート書道家として活動を開始しました。そこから世間から注目を集めるようになり、NHKの大河ドラマのタイトル字などデザイン書の分野で大きな評価を受けます。
そして、書道家以外にも習字の先生や、現代アーティスト、カフェも経営しています。
2017年、鵠沼海岸に「CHIKYU FARM TO TABLE」というカフェをオープンしました。きっかけは、アメリカ滞在時に興味を持ったオーガニック料理の良さを伝えることであったと言われています。
武田双雲は、伝統的な書の技法をベースにしながらも革新的な表現を追求するスタイルで注目を集めています。彼の作品は、墨の濃淡や筆の力強い動きを活かし、書道を通じて感情やメッセージを伝えることに特徴があります。
武田双雲は、題字制作のほかに、国内外での個展やグループ展のほか、ライブパフォーマンスも行い、観客の前で即興で作品を制作するスタイルは人気を集めています。書道を静的な芸術としてだけでなく、動的な表現としても提示することで、新しい書道の可能性を開拓しています。
武田は27歳の時に結婚しており、3人の子供がいます。長男が日本の高校に不満を持ったことからアメリカ・カリフォルニアに留学させたところ、『海外に住んでみて日本の良さに気づいた』ようで、1年で帰国しています。家族でのアメリカ移住を考えていたそうですが、コロナの影響もあり、計画は保留となったそうです。
武田双雲の代表作品
「夢」
双雲の作品でも、人気が高い「夢」という文字。サントリーが双雲の字を起用し、「夢」の字はテレビやCM、ポスターで使用されました。
「夢」の、壁に貼るウォールスッテカーが売られています。家の壁に貼ることで、自分を鼓舞してくれるメッセージを感じることができます。また躍動感のある書が壁を大胆に魅せてくれますね。和室などに飾っても素敵ですね。
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「楽」
双雲が独立した頃から掲げている文字が、「楽」(らく)という字だそうです。
楽の4つの点は感謝祭の鈴を表しているそうで、“楽(たの)しい”と“感謝”、両方の意味を兼ねています。「リラックス&エンジョイ」が人生のテーマで、この言葉を人生のビジョンとして生きていこうと決めています。
引用:熊本県「書道家 武田双雲 インタビュー」
「天地人」
武田は、数々のテレビ番組や映画の題字を手掛けることでも知られています。
NHK大河ドラマ「天地人」の題字で双雲を知られた方は多いのではないでしょうか?2009年1月4日から同年11月22日まで放送されたNHK大河ドラマで、主人公は上杉家の家臣として上杉景勝を生涯支え続け、米沢市街地の礎を築いた直江兼続です。俳優の妻夫木聡さんが主役を演じました。
プロデューサーのオファーにより武田双雲が抜擢されましたが、当時は無名なこともあり多くのバッシングを受けたこともあったそうです。しかし知名度はここから爆発的に広がりました。
武田双雲の企業・ブランドコラボレーション
武田は企業やブランドとのコラボレーションも積極的に行っています。書道の作品を用いた広告デザインや商品開発など、伝統文化と現代社会の融合を目指す活動を展開しています。
ブライトリング
時計ブランドであるブライトリングは、武田双雲とのコラボレーションを通じて、日本独自の広告キャンペーンを展開しました。
『光』という漢字を用いた書が、広告のキービジュアルとなったこのキャンペーンは、伝統的な日本文化の要素を取り入れることで、時計ブランドの洗練されたイメージや高級感、深みを強調しました。
シチズン
日本の時計メーカーであるシチズンも武田双雲とのコラボ商品を2010年に販売しています。
このコラボモデルは、100本限定で発売されたカンパノラで、武田の強い思いを表現した 「感」 の書が、黒漆文字板からケースにかけて大胆かつ繊細にレイアウトされていることが特徴です。
サントリー
上記で紹介したようにサントリーのザ・プレミアム・モルツのコマーシャルにも、武田の筆文字が使用されました。伝統的な書の美しさが、高級感のある商品イメージとマッチし、ブランド力の向上に貢献しています。
武田双雲の作品の値段と購入場所
本の値段
実は50冊以上の本を出版している双雲。作品集だけでなく、ポジティブに活きる方法やラッキーになれる習慣、ペン講座など様々なジャンルの本を出しています。1冊1500円ほどでAmazonや書店にて購入できます。
アート作品の値段
現在、オークションなどの出品はありません。もし、作品が欲しいという方は画廊や個展に行って購入しましょう。個展は大丸や伊勢丹、三越などのデパートで定期的に行われているそうなので、この機会に作品を感じておきにいいりの一枚を探しましょう!
版画であれば10万円〜の金額です。1点ものは50万円から200万円ほどで購入できます。高い作品ですと500万円以上の価格になります。知名度とともに金額も上がっています。
まとめ
SNSやテレビ出演などでも人気が高い双雲氏。様々な活動を通して日本伝統の良さを伝えています。大切にされていることは「感謝」で、当たり前のことを当たり前と思わず、感謝や感動を惜しまないようにされているそうです。
私の母は習字で師範の免許を持っており、小さい頃から「字には性格が出る」と言われてきました。感謝の念を持つことで、竿の心が字に伝わり、人を感動させることができるのでしょうね!
参考
しゃえま偶像「武田双雲の経歴・作品・価格・書道教室について。講演会でもポジティブ力が凄い!」
メモリアルアート大野屋「武田双雲の書を刻む「双書」」https://www.ohnoya-cemetery.com/howto/tateru/design/sousyo.shtml
「武田双雲の作品の値段はいくら?書道家としての年収は?」https://takahide.net/takeda-soun-income-572#i
熊本県「書道家 武田双雲 インタビュー」https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/1/51192.html