「まいたけまいたけぐるぐるぐるぐる♪」のフレーズに合わせて両腕をリズミカルにぐるぐる回すキャッチーなダンスでYouTubeやTikTok、SNSを中心に大バズりし一大ブームを巻き起こしたまいたけダンス。
引用:https://dengekionline.com/article/202408/15860
2024年にネットで流行った・盛り上がったワードをガジェット通信編集部と一般公募したワード選出し、投票にて大賞を決める『ガジェット通信 ネット流行語大賞2024』では堂々の1位を獲得し、その勢いはとどまることを知りません。
https://getnews.jp/archives/3582929
当記事では「まいたけダンス」誕生の経緯と生みの親であるホロライブ DEV_IS所属のVtuber「儒烏風亭らでん」さんについて紹介します。
ホロライブの異端児!?強烈な個性と落語や美術などの文化・芸能分野に対する造詣の深さを併せ持つ噺家「儒烏風亭らでん」
「儒烏風亭らでん」さんはホロライブプロダクションに所属する新グループ「hololive DEV_IS」内の初ユニット「ReGLOSS」の一人として9月10日にデビューしました。
従来のホロライブ7期生という形とは違い、ホロライブとは別のグループでのデビューということもあり、X(旧Twitter)でも困惑した反応が目立っていました。
そんな中始まった初配信、らでんさんは真っ白な背景を背に能面を被ったまま登場、さらには飲酒しながらマシンガントークを披露するという鮮烈なデビューを飾りました。
デビュー当初はその強烈すぎる第一印象から能面奇人と評される破天荒なイメージだった彼女ですが、時折除く理性の冴えに美術などの教養の深さ、素でぶっ飛んだ周りのメンバーに振り回されることも多く、今ではすっかりReGLOSSの常識人枠として広く周知されています。
ホロライブでは数少ない常識人枠に落ち着いた彼女ですが、実は学芸員の資格を持っており、持ち前の文化・芸能分野に対する造詣の深さから、これまでのホロライブメンバーとは違ったアプローチで独自路線の人気を集めているのも見どころです。
常識亭まじめ!?学芸員ならではの視点で魅せる今までになかった配信
今ではVTuberの配信と言えばゲーム配信や歌配信、雑談配信などが主流ですが、らでんさんも例に漏れず普段からゲーム配信や雑談配信をメインに活動されています。
しかし、ホロライブ内ではリアクションや反応が楽しいゲーム配信や、日常や箱内であった出来事を面白おかしく話す雑談配信が主流である一方、らでんさんの配信はなかなかに毛色が違うものが多くあります。
例えば、不気味な美術館が舞台の2Dホラー探索型アドベンチャー『Ib』
こちらの作品は2012年にフリーゲームとしてリリースされ、不気味ながらも美しい世界観、洗練されたホラー演出に儚くも優しい物語に今なお熱烈なファンが多く、2022年には10周年記念のリメイク版もリリースされるほどの大人気ホラーゲームとなっています。
ホロライブメンバーも数多くプレイし、ストーリーに心打たれたり、ホラー演出に絶叫したりと三者三様ながらも従来想定されている楽しみ方でプレイする一方、らでんさんの配信はひと味違うものとなっていました。
なんとゲーム内に出てくる美術品の考察や美術館の導線、さらには虫が出た時の美術館側の対応方法からホラー演出で破損した展示品の損害に怯えるという独特すぎる楽しみ方を披露したのです。
他にも今やだれもが知る世界的人気のゲーム『あつまれ どうぶつの森』では、不定期に島に現れる謎の行商人「つねきち」から美術品を購入することができるのですが、ここでもらでんさんの知識が炸裂します。
ゲーム内では実在する芸術作品を模した美術品がアイテムとして存在し、つねきち商店では数点ある美術品のうち1日に一つしか購入することができず、またその中には贋作、いわゆる偽物が紛れ込んでいることがあります。
そしてつねきちから美術品を購入する際、その美術品をアップして詳しく見ることができるのですが、贋作にはオリジナルとは大小様々な違いがあり、知識さえあればしっかりと真贋鑑定が可能となっています。
らでんさんVSつねきちの目利き勝負は勿論、作品の解説や博物館の建築様式の考察から内部の導線まで、他にも一部ゲーム内アイテムの元ネタの解説や星座についての豆知識を語ったりと、こちらもらでんさんならではの配信内容となっていて是非見ていただきたい配信です。
縁が結んだ大抜擢!?箱根ガラスの森美術館の特別企画展“香りの装い ~香水瓶をめぐる軌跡~”音声ガイドを担当
2024年7月19日(金)から2025年1月13日(祝・月)まで開催されている箱根ガラスの森美術館の特別企画展“香りの装い ~香水瓶をめぐる軌跡~”では、なんとらでんさんが展示作品の解説を行う音声ガイドを担当しています。
前代未聞の大抜擢となったこのコラボですが、実現にはある企画ととあるホロメンの親絵師でもある有名イラストレーター兼漫画家さんがきっかけとなっていたのです。
2023年11月18日に配信された【紹介企画】#らでんの推し語り 第一夜 美術館~この冬おすすめ~編【儒烏風亭らでん /尾丸ポルカ 】でらでんさんが箱根ガラスの森美術館を紹介し、X(旧Twitter)で箱根ガラスの森美術館さんが反応したのが最初のきっかけでした。
その約7か月後にコラボが告知されるのですが、実はコラボ開催の決め手はホロライブ4期生「天音かなた」さんの担当イラストレーターでもあり、2024年アニメ化で人気を博した「しかのこのこのここしたんたん」の原作者である「おしおしお」先生のX(旧Twitter)での投稿であったと箱根ガラスの森美術館さんが後に明かしました。
箱根ガラスの森美術館による特別企画展“香りの装い ~香水瓶をめぐる軌跡~”では、香りをテーマに、紀元前から近代に至るまでの世界各地で生まれた香水瓶や水晶や瑪瑙などを集めた展覧会となっています。
約80点の展示品の中から、らでんさんによるナレーションで13作品、合計約19分の音声ガイドが聞けるこの特別企画展、興味のある方は是非足を運んでみてはいかがでしょうか?
https://www.hakone-garasunomori.jp/blog/media/709
即興ソング×手書きアニメーションの化学反応!!まつたけの歌からまいたけダンスへ広がり続けるきのこシリーズ
2024年12月12日に新曲「カエンタケダンス」のshort動画が公開され、まつたけ・まいたけ・しめじ・しいたけ・エリンギの6曲とまだまだ勢いが止まらないきのこシリーズ
そんなきのこダンスの始まりは、2024年1月31日に同ユニットの火威青さんとのコラボ配信の待機中に即興で口ずさんだ「まつたけの歌」にホロライブやにじさんじの切り抜きに手書きアニメーションを加えてYoutubeに投稿している「ばかくん3世」さんが編集と手書きアニメを加えた「まつたけダンス」として動画を投稿したのが始まりでした。
その後2024年5月29日行われた配信の一場面でまいたけの話題があがった際、収録が巻いた時に使う「まいたけの歌」を即興で披露し、今度はらでんさんがばかくん3世さんにオファーする形で2024年8月6日らでんさんのチャンネルにて「まいたけダンス」のshort動画が公開されました。
2等身に可愛くデフォルメされたらでんさんが、両腕をリズミカルにぐるぐる回して歌い踊るショート動画は瞬く間に人気に火が付き、ホロライブファンだけにとどまらずTikTokなどで若者達を中心にダンス動画が多く投稿されるようになりました。
その後も「まいたけダンス」はバズり続け、フジテレビ系「めざましテレビ」(2024年10月16日放送)やTBS系「ラヴィット!」(2024年10月21日放送)など朝の情報番組でも取り上げられたり、X(旧Twitter)では雪国まいたけ【公式】やGoogle Japanのアカウントまでもが反応し、ホロライブファンやshort動画を好む若年層以外にも認知を広めていったのでした。
まとめ
今回はガジェット通信 ネット流行語大賞2024金賞に輝いた「まいたけダンス」誕生の経緯と生みの親であるホロライブ DEV_IS所属のVtuber「儒烏風亭らでん」さんについて紹介しました。
らでんさん自身が語る「儒烏風亭らでん」の個性として、「「伝える」ことに長けている喋りと思考」「広く興味を持ち、探求し続けること」の2つだと配信上で述べていました。
前者は持ち前の文化・芸能分野に対する造詣の深さをうまく落とし込んだ普段の活動に、後者はそれらだけに留まらず、不意に出た小さなアイデアをも新たなジャンルへ昇華することで今回の「まいたけダンス」の大ヒットへ繋がったのだと思います。
まだまだ勢いが止まらない「まいたけダンス」やその他きのこシリーズは勿論、その元ネタであるらでんさんの独特でクセにも為にもなる普段の配信活動からも目が離せませんね!