世界的に知られるハリウッドスターも、実はアートの分野でもその才能を発揮していることを知っていますか?
今回は、ジョニー・デップやカート・コバーン、シルベスター・スタローン、デヴィッド・ボウイなど、アート活動で知られる有名なハリウッドセレブ8人とその作品を紹介します。
デヴィッド・ボウイ(David Bowie)
70年代初頭から音楽シーンでグラム・ロックの代表的アーティストとして知られるようになり、広く人気を集めたミュージシャンのデヴィッド・ボウイ(David Bowie)は、世界的スターになる前にアートとデザインを学んでいたことから、絵を描き続けていたそうです。
「DHeadシリーズ」は、ミュージシャンとして活躍しながら描いた作品シリーズで、約47点が含まれ、1994年頃に公になりました。自身や家族、友人の肖像画を描いたものだとされていますが、特に被写体を特定することはしていません。
ジム・キャリー(Jim Carrey)
コメディや映画「マスク」や「トゥルーマン・ショー」などで知られる俳優ジム・キャリー(Jim Carrey)も、アーティストとしての一面を持っています。
ドナルド・トランプの大統領時代には、風刺漫画を描いたことでソーシャルメディアなどで多くの賞賛と批判を受け、話題になりました。
カナダの自宅にあるアトリエにて、2020年以降は彫刻にも挑戦したり、肖像画や抽象画など過去に手がけた風刺漫画とは違ったジャンルの作品に取り組んでいるようです。
カート・コバーン(Kurt Cobain)
ポスト・パンク時代のアイコンとして知られる人気バンド、ニルヴァーナのカート・コバーン(Kurt Cobain)は、薬物中毒による自殺で若くして亡くなりました。
彼の楽曲の歌詞から感じられる不穏な雰囲気は、彼のアート作品にも反映されています。シュールレアリスムを表現したよう絵画作品もあり、木、十字架、タツノオトシゴ、胎児など、象徴的なものがモチーフとして描かれていることに気付きます。
マコーレー・カルキン(Macaulay Culkin)
誰もが一度は観たことがある大ヒット映画「ホーム・アローン」の主演として知られるマコーレー・カルキン(Macaulay Culkin)も、アート制作に多くの時間を費やしているハリウッドスターの一人です。
自宅の一室に絵画を制作するためのアトリエスペースも持っているそうです。
マコーレー・カルキンは、元アンチフォークバンド「The Moldy Peaches」のメンバーでアーティスト・ミュージシャンとして活躍するアダム・グリーン、トビー・グッドシャンクと共同で「Three Men and a Baby」(3MB)としてもアート活動を行なっています。
アンソニー・ホプキンス(Anthony Hopkins)
ウェールズ出身の俳優アンソニー・ホプキンス(Anthony Hopkins)は、穏やかなイメージで知られていますが、彼の絵画作品には、意外にも暗さや不穏な雰囲気を持った大胆な表現が見られます。
かつてパブロ・ピカソの役を演じたことのあるアンソニー・ホプキンスの作品は、インク、油絵具、アクリル絵具が無造作に組み合わされて、強烈で重厚な質感が特徴的です。モチーフは訝しげな顔やゴーストマスクなど、シュールなものも多く見られます。
アンソニー・ホプキンスの絵画作品は、アートオークションでも数百万円で取引されるなど、それなりの成功を収めています。
2022年には、アンソニー・ホプキンスの代表的な映画の役柄にインスパイアされた1000枚のNFTコレクション「THE ETERNAL」をローンチし、たった7分で完売したためOpenSeaでの記録を塗り替え、大きな話題を呼びました。
ルーシー・リュー(Lucy Liu)
映画「キル・ビル」や「チャーリーズ・エンジェル」で知られる女優のルーシー・リュー(Lucy Liu)も、才能ある抽象画のアーティストとして知られています。
高校時代に始めたという写真や、書道、大胆な表現主義の絵画やコラージュなど多岐に渡るアート活動を行なっています。
1990年代初頭からほぼ毎年ギャラリーで展覧会を開催しています。世界的に有名なセレブリティであるルーシー・リューは、長年ユー・リンという名義でアーティスト活動を行なってきました。
近年はルーシー・リューとしてアート関係の仕事も受け、その収益をユニセフに寄付もしているそうです。
シルベスター・スタローン(Sylvester Stallone)
映画「ロッキー」などで知られるハリウッドスター、シルベスター・スタローン(Sylvester Stallone)もそのアートの才能が知られています。
脚本を起草する前に、その登場人物を描くこともあるというシルベスター・スタローンの作品は、彼の俳優としてのイメージと近く、大胆で堂々とした力強いパワーが感じられます。
世界的スターであるシルベスター・スタローンは、1970年代にアンディ・ウォーホルとの親交もあったようですが、作風としてはジュリアン・シュナーベルやジャン=ミシェル・バスキアの影響を受けているように感じられます。
ジョニー・デップ(Johnny Depp)
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」や「チャーリーのチョーコレート工場」などで知られる俳優ジョニーデップ(Johnny Depp)もアートの才能が注目されています。
ジョニー・デップは、定期的に肖像画に取り組んでおり、その多くは友人など他のセレブリティをモデルとした作品で、ボブ・マーリーやヒース・レジャー、ミック・ジャガーなどが含まれます。
ポップ・アートとストリート・アートを掛け合わせたようなスタイルの彼の作品は、鮮やかな色彩で人物がエネルギッシュに描かれています。
また、個人的なアートワークを基にしたNFTコレクション「Never Fear Truth」もローンチしました。
このコレクションには、マーロン・ブランド、エリザベス・テイラー、ハンター・S・トンプソン、ヒース・レジャー、リリー=ローズ・デップ、ティム・バートン、またジョニー・デップの亡くなった犬ムーやジョニー・デップ自身、そして彼の息子が作った架空のキャラクター「バニーマン」などのポートレイトが含まれています。
まとめ
『天は二物を与えず』とは言うものの、今回紹介した、明らかに世界トップの才能を発揮するハリウッドの俳優やミュージシャンたちは、1つの才能に留まらず、絵画などのアートにも長けていることがわかります。
そのアウトプットが異なるだけで、『表現する』と言う意味では、同じだからかもしれません。
参考
Do Actors Make Good Painters? Here Are 9 Hollywood Celebs Who Have Turned Their Hand to Art, Ranked https://news.artnet.com/art-world/actors-turned-painters-ranked-2295488
