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ビープルやフュウオシャスなど今最も成功しているNFTアーティスト7選

NFTアーティスト

NFTの誕生により、デジタルアートにも唯一無二の価値を持たせることができるようになり、ここ数年でアート界を大きく揺るがしてきました。

NFTアート市場は、過去数年のうちにすでに500億円を超えていることから、今後も更に伸びていき、アート業界の中でも大きな割合を占めていくことになることが期待されています。

今回は、落札価格の高さという点で選ばれた7人の今最も成功しているNFTアーティストを紹介します。

NFTについての基本情報を詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

Pak(パク)

Pak(パク)は、約20年もの間、デジタルアートを制作し続けているアーティストです。

デジタルアーティスト、暗号資産投資家、そしてプログラマーとして活動するパクは、匿名性を保って活動しており、個人なのかグループなのかも明らかにしていません。

パクは、さまざまなソーシャルプラットフォームでシェアされているコンテンツに対するユーザーの交流に基づいてメディアを再共有するインターネットボットを用いたキュレーションプラットフォーム「Archillect(アーキレクト)」を作ったことでも知られています。

パクのNFT作品「Merge」は、2021年12月に9,180万ドル(約12,252,683,700円)の売上を記録しており、最も高額で落札されたNFTの1つとなりました。

これまでにサザビーズ、ニフティ・ゲートウェイ、メーカーズパレス、スーパーレアなどのプラットフォームで販売されてきたパクのNFTの平均販売額は4,077.96ドル(約544,291円)となっています。

パクの作品は、プログラムによって生成された幾何学的な形状のデータに、多くの場合隠されたメッセージが埋め込まれており、ソーシャルメディアを通じて頻繁にプロモーションやディスカッションを行なっています。

Beeple(ビープル)

Beeple(ビープル)は、本名がマイケル・ジョセフ・ウィンクルマンで、今世界で最も有名と言っても過言ではないデジタルアーティスト、グラフィックデザイナー、アニメーターです。

5000日に渡って連続して制作し続けたデジタルアートで作られた作品「エブリデイズ:最初の5000日(Everydays: the First 5000 Days)」は、2021年3月12日に初のNFTアートとして伝統的なアートオークションにかけられました。本作品は6,940万ドル(約9,269,584,500円)で売却され、NFT作品が高額で落札されたことから大きな話題を呼び、ビープルは世界的に有名になりました。

ビープルの作品は、現在の世界的な事象の風刺的な意味合いを持ち、政治的・社会的なメッセージをポップカルチャーのようなコミカルな表現で伝えていることが特徴的です。

現在も毎日デジタルアートを作成し続け、ソーシャルメディアで発信し続けています。

Tyler Hobbs(タイラーホッブス)

Tyler Hobbs(タイラー・ホッブス)は、アメリカのテキサス出身のビジュアルアーティストです。主にアルゴリズム、プロッター、ペイントを使って作品を制作しており、現在までに1000点を超える作品が平均10万ドル(約13,346,950円)で販売されています。

タイラーの作品は、計算された美学や自然界との関係や相互作用に焦点を当てており、世界十数カ国にコレクターがいます。

公式ウェブサイトでは、タイラーのアートワークの作り方のプロセスの他、彼が作業をする場所であるスタジオのツアーなどの動画も載せられており、タイラーの作品がどのように制作されるのか、またタイラー自身がどのような人物なのかも知ることができます。

XCOPY(エックスコピー)

XCOPY(エックスコピー)は、デジタルアーティストとしてクリプトアート、NFTなどの分野で活躍しています。上記で紹介したPak(パク)と同様に、匿名性を保って活動しているため、その正体は不明となっています。

XCOPYは、歪んだ視覚的ループを通した『死、ディストピア、無気力』というテーマを表現したアート作品で知られています。XCOPYの作品は、ブリコラージュ(素材の寄せ集め)、色彩、主にGIF形式などの写真操作を用いることで、図像的に反映されたデータから生成されています。

「A Coin for the Ferryman(コイン・フォー・ザ・フェリーマン)」は、2021年11月4日に602万ドル(約802,426,870円)で売却され、XCOPYの現状の最高落札額となっています。

XCOPYの作品は、常にNFTの取引プラットフォームにおいても売上ランキングのトップに並んでいます。 

Dmitri Cherniak(ドミトリ・チェルニアック)

Dmitri Cherniakドミトリ・チェルニアック)は、ニューヨークを拠点として活動するジェネレーティブ・アート作品で知られるアーティスト、コーダーです。

彼の作品は、これまでにニューヨーク、サンフランシスコ、マイアミなどアメリカの各都市のギャラリーや展覧会で展示されています。

最も高額なNFT作品は「Self Portrait #1(セルフ・ポートレイト No.1)」で、2,682,000ドル(約357,731,865円)で販売されました。他のアーティストに比べると作品の数は少ないものの、平均販売価格は高いため、高い収益を上げて成功しているNFTアーティストだと言えるでしょう。

ドミトリは、1000個のNFTからなる「Ringers(リンガーズ)」シリーズで最もよく知られており、独自の技術で実現したアートの自動生産により、人間の手を介さずにユニークな幾何学的芸術作品を作り出しています。

Fewocious(フュウオシャス)

Fewocious(フュウオシャス)は、2021年2月14日にミュージシャンでもあるTwo Feetと共同でアート作品を販売し、それらのNFTの販売売上が合計で100万ドル(約1億円)を超えたことから、一躍有名になりました。当時、フュウオシャスは18歳だったこともあり、NFTというまだ新しい分野における次世代のアーティストとして期待されています。

子供時代の親からの虐待などの困難な経験を経ていることや、自身がトランスジェンダーとして抱えてきた葛藤などの気持ちを表現しているフュウオシャスは、クリスティーズのような老舗のアートオークションハウスを通じて自身の作品が取引されることに、自分自身でも驚きを隠せないと語っていました。

バーチャルスニーカーやアクセサリーなどをリリースしているRTFKTとのコラボレーションなどでも知られています。

Trevor Jones(トレバー・ジョーンズ)

Trevor Jones(トレバー・ジョーンズ)は、大規模なキャンバスに油絵を描いてきた画家であり、現在では最も有名なNFTアーティストの一人として、デジタルアートのシーンでも活躍しています。

NFT分野のトップアーティストとコラボレーションなどにより、アートとテクノロジーの可能性を実験しながらNFTアートワークを作成しており、中でも「Bitcoin Angel(ビットコイン・エンジェル)」は代表作だと言えるでしょう。この作品は、2021年2月に 320万ドル(約426,412,800円)で落札され、最も高価なオープン・エディションの NFTアートワークの記録を打ち立てました。

上記で紹介したPak(パク)ともコラボレーションしたことがあります。

まとめ

NFT市場は、今後更に発展していくことが期待されていますが、特にアート業界はNFTの登場によって大きな変革期を迎えているといえます。

NFTアートに投資してみたいという方は、まずはどんなアーティストの作品が高く売れているのかに注目してみてはいかがでしょうか。

参考

Most Successful NFT Artists https://nftplazas.com/learn-about-nfts/most-successful-nft-artists/

画像引用元:https://www.gq-magazine.co.uk/culture/article/beeple-nft-interview https://news.artnet.com/art-world/art-industry-news-jan-27-2064852

ABOUT ME
あやね
2018年にアメリカ NYへ移住した、京都生まれの大阪人。日本の伝統工芸が持つ独特で繊細な美しさが好きで、着物や器を集めている。郊外の家に引っ越したことをきっかけに、アート作品やアンティーク家具を取り入れたインテリアコーディネートにも興味を持ち始める。アメリカで日常生活に様々な形でアートを取り入れる人々に出会い触発され、2021年より趣味で陶芸をはじめる。