新海誠監督といえば大ヒットアニメ映画の「君の名は」をはじめとして数多くの大作を世に輩出してきたアニメーション監督です。
新海誠監督と他のアニメとの大きな違いは「背景が綺麗」ということではないでしょうか。
今回は新海誠監督作品の背景の綺麗さの秘密に迫っていこうと思います。
そして、繊細で複雑な表現だからこそ起こった過去の事件についても取り上げていこうと思います。
新海誠作品の背景一覧
まず1つ目は「秒速5センチメートル」のこの桜並木です。多くの人も虜にしたワンシーンではないでしょうか。
お次は、言わずとも知れた「君の名は」のワンシーンです。この綺麗な夜空を表現できるのはこの世で新海誠作品だけではないかと思ってしまいます。間違えなく日本の宝です。
「天気の子」の背景です。やはり、この日差しの表現までも精密で繊細に描かれているのが新海監督の作品の特徴と言えるでしょう。
新海誠作品の美術画集も発売されるほど
新海誠作品の絵の綺麗さは世界中で話題を呼び、作品公開されるごとに美術画集も発売されています。
1冊あたり大体3000円前後で購入することができ、他の美術画集よりもお値打ちな価格購入することが出来ます。ぜひ、みなさんもおひとつ参考までに購入してみてもいいかもしれません。
すべて引用リンクより購入できます。
美術画集買うのはちょっと…という方のために
最後に2002年~2016年の約14年間の作品をまとめた映像が以下のものになります。
是非、この動画を参考にしながら好きなシーンをマネして書いてみるところから始めてもいいかもしれません!
新海誠作品、ずばり使っているソフトは?
主に新海誠作品の花形である部署はCGチームだそうです。
背景の綺麗さを3DCGで表現しているようです。背景の表現には手書きだとわからないような複雑かつ繊細な作業が伴います。
一番根気がいる仕事と言ってもいいかもしれません。
CGチームではさまざまなソフトウェアを駆使して制作おり、具体的には以下のものになります。
- 3Dモデリングソフトウェア「Autodesk 3ds Max」
- 写真から3Dモデルを作る「Agisoft Metashape」
- 画像処理「Adobe Photoshop」
- 映像のデジタル合成「Adobe After Effects」
上記のソフトウェアで作られた3DCG映像の元データは膨大な容量になるそうです。
1つの画像でのレイヤー数1000を超えてしまうこともザラにあるとのことでした。容量は1ファイルあたり2GBを超えることも少なくないようです。
なかなかな容量と時間と体力とお金を使うため、本気で描いてみたい方にはおすすめです。
参考:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1909/24/news016.html
レイヤー数が膨大だからこそのミスも…新海監督「血の気引く。」
皆さん、下の写真。違いはお分かりいただけますでしょうか…?
そうなんです。劇場版で公開されたものに雲のレイヤーが表示されていないという事故が起きていました。(笑)
上記でも述べたようにレイヤー数が異常なほど多いからこそ起こるミスでしょう。
新海監督も以下のようにコメントしていました。
スクリーンで雲のレイヤーを表示し忘れたのに気づいた時には血の気が引きました笑。でもまあ、今となっては劇場版は貴重な状態だったかも。ははは。
引用:新海誠監督公式Twitter
個人的には修正前の方が臨場感があって好きなんですが。
こちらの記事もおすすめです。
新海誠監督の背景の書き方は?
ここではざっくりとした背景の書き方を紹介していこうと思います。
すべての背景ではないですが、「mattepainting」といってモデルとなる写真があり、「Adobe Photoshop」を用いて写真から直接トレース(描画)、加工をして背景を描く描画法を採用しているようです。
上記の本の中にも詳しい書き方が載っているようです。ぜひ一度挑戦してみたい!という方はこちらの本も参考にしてみてください!
参考:https://acrylicrab.com/sinkaikantoku-art-soranokioku
まとめ
今回は新海誠作品の背景について解説してみました。
人々を魅了し続ける作品の裏には地道な努力と血の滲むような作業が繰り返し行われていることを知りました。
これから新海誠作品を見るときは数多くの制作スタッフの努力の賜物が描かれていると思うと少し作品の楽しみ方も変わるかもしれませんね。
こちらの記事も良かったらみてみてください!