ビットコインを始めとする仮想通貨(暗号資産)持っている方も持っていない方も最近の暴落ニュースはご存知ではでしょうか。
今日は仮想通貨が暴落した理由についての考察、暗号資産以外の資産も含めた全体的な相場の見通しについて私の見解をお話してみたいと思います。
過去のビットコインの大きな下落
仮想通貨の中でも最も有名なビットコインを題材に、過去の下落の主要因とその下落率をリストアップしてみます。
なお、2017年以前は黎明期(価格安定期)ということで2017年以降に絞ります。
- 2017年 中国でのビットコイン取引所の閉鎖報道 (-40%)
- 2018年 仮想通貨バブルの終了 (-70%)
- 2019年 G20での仮想通貨規制に対する懸念 (-35%)
- 2020年 新型コロナウイルス (-60%)
- 2021年 イーロン・マスク発言(-50%)
- 2022年 米国の金融引き締め (-20%)
詳細ご興味ある方はそれぞれお調べいただきたいのですが、今回のような50%の下落程度は予想される事態だったと言えます。
今までと違う!?2022年5月の暴落
今回の下落で注目すべき点は、その引き金です。
ステーブルコインTerra(LUNA)の下落
今まで、仮想通貨の取り扱いや規制についてのニュースや報道により、いわゆる「疑心暗鬼」的な観点から下落してきた仮想通貨ですが、今回、アメリカドルに連動する(ステーブルコイン)Terra(LUNA)がその連動を維持できなくなり、結果としてほぼ紙きれ状態となってしまいました。その衝撃に「これは暗号資産のグラウンド・ゼロだ」とつぶやいた投資家もいたそうです。
BitCoinとは性質の違うものなので、直接関連性はないものですが、
仮想通貨の価値がほぼゼロになる
というセンセーショナルな事件として認知されているのではないでしょうか。
さらにはTerraをベースに仮想通貨に分散投資していたスリーアローズが7月に破産申請をするなど、「ドミノ倒し」的な影響がまだ終わっていないことを感じさせます。
リスク志向の低下
急速なインフレへの対策で世界は金利を上げる「金融引き締め」に走っており、結果として株式などの高リスク資産からの資金の流出が進んでいます。
本記事でも、米国金融引き締めによる下落について述べていますが、そこに来て仮想通貨全体の信用を下げるような今回の事件が起きたことで勢いがつき、結果として7月18日現在、最高値から50%程度の下落となっています。
しばらく続く世界的な金利上昇の流れは暗号資産からの資金流出をさらに加速させていくモメンタムを作るのではないでしょうか。
まとめ
今回の一件で悲観されている方も多いかと思いますが、下落相場は逆に安くコインを買える機会がきているということにもなります。
どうしてもネガティブになりがちですが、ポジティブにとらえることができればエネルギッシュに行動することができるようになるかもしれません。
金融引き締めの流れはマイナス要因ですが、もともと投資商品でなく投機商品の要素が強いビットコインは、一発逆転を狙った投資を呼び込んだりもします。
現に、上でも述べたようにビットコインは例年50%下落を起こしています。
アップダウンが激しい投資対象だからこそ価格変動で一喜一憂するのは神経をすり減らすのでなく、その性質を見極めた運用を心がけていきましょう。