多くの企業や有名人が参入・利用していることなどで最近話題になっているメタバースは、『インターネットの次の世界』とも言われている仮想空間として、どのような利用ができるのかなど、その可能性が注目を集めています。
今回は、メタバースやNFTを活用したバーチャル空間の美術館やイベントなどについて紹介します。
メタバースとは?
簡潔にまとめると、メタバースとは、『インターネットの次の世界』と言われている仮想世界のことで、現実世界と同じように遊んだり、仕事をしたり、取引をしたり、何かを創ったり、交流をしたりできる仮想世界』のことを指します。
当サイトでも何度かメタバースについて紹介しています。詳しく知りたい方にはこちらの記事がオススメです!
メタバースを活用したバーチャル美術館
以前、NFTアートを鑑賞できる美術館については、「シアトルNFTミュージアム」「NFT鳴門美術館」について、こちらの記事で紹介しました。
NFTアートに特化した美術館は現在世界各地で増えており、今後もNFTアートに特化した美術館の数は増えていくことが予想されているようです。
一方で、メタバースを活用した『バーチャル空間に作られた美術館』も出き始めており、話題を呼んでいます。
特にここ数年で、ブロックチェーンの技術を活用したNFTによって、アートの形が従来の絵画や彫刻など手に取れるリアルな作品だけでなく、デジタル上で制作され、売買され、保有されるものへと広がりました。
これまでのアートの世界の歴史は長く、クリスティーズやサザビーズなどの老舗オークションハウスや世界各地の有名な美術館・ギャラリーなどが業界の中心にあると言っても過言ではありませんでした。
NFT、メタバースの出現によって、アートの世界のあり方、美術館やギャラリーのスタイルにも革新が起こっています。
バーチャル美術館「OnCyber(オンサイバー)」
「OnCyber(オンサイバー)」というオンラインサービスが、NFTアート作品を仮想空間(メタバース)で無料で鑑賞できる美術館のサービスを提供しています。
OnCyberでは、NFT作品を保有するコレクターやNFTクリエイターたちが、NFTアート作品のテイストにあった仮想空間(メタバース)に、作品を無料から展示することができます。
OnCyberの使用用途としては、例えば、
- コレクターが保有しているNFTコレクションを一括で閲覧できるようにするために保管する場所として
- コレクターが保有しているNFTコレクションを、第三者へ共有するための展示場所として
- クリエイターが自身の作品を飾理、個展を開催する会場として
上記のように、目的に合わせてカスタマイズしながら自由に使えるサービスになっています。
OnCyberの中を覗いてみると、様々なアーティストやコレクターが保有するNFTアートをそれぞれのスペースに展示していました。
各展示の部屋の中は、それぞれのオーナーの趣味に合った展示の構成になっており、実際の美術館に行くときのように、歩いて作品に近寄って行ったりすることもできます。
コレクターやクリエイターがメタバース美術館を作る場合にはMetaMaskが必要となり、美術館会場のテンプレートのようなものは有料の物から無料の物まで幅広く用意されているようです。
OnCyberのサービスは自由度も高く、それぞれの個性が出せて鑑賞者側も楽しめる構造になっているため、今後も盛り上がって行き、さらに新機能もこれから追加され、発展していくのではないかと予想されます。
NFTアート作品をコレクションしている方は、無料で利用できるOnCyberでぜひコレクションを展示してみたはいかがでしょうか。
「マツコ会議」に出演した、いけもとしょうのNFT美術館
2022年1月22日に放送された「マツコ会議」に出演した、メタバースを使いこなしている日本人クリエイターの一人である、いけもとしょう氏は、メタバースの土地を購入して独自の展示空間を作っています。
いけもと氏が美術館を持っているメタバースは、「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」というブロックチェーンゲームで、イーサリアムの規格でつくられており、ユーザーはゲーム内にあるデジタルな土地を売買することができて、そこで新たなゲームをつくったり、その空間を商業利用することもできます。
いけもと氏は、自身の作品であるボールペン画を展示されたり、展示枠を購入した人の作品などを展示しているようです。
いけもと氏はYouTubeチャンネル「STUDIO PATTI」にて、実際にThe Sandboxアバターを動かしながら、自身のメタバース内のNFTミュージアムについて解説しています。
会場内には、作品が展示されているだけでなく、企業などが購入し広告を出せる枠なども設置されていました。
「SPACE by MetaTokyo」
アソビシステム株式会社、ParadeAll株式会社、Fracton Ventures株式会社の3社が2021年8月に始動したプロジェクトであるメタトーキョーは、NFTを活用したオープンメタバース上の文化都市として作られました。
メタトーキョーは、国内外の様々なクリエイターやパートナー企業と事業展開を行い、グローバルに新たなカルチャーやエンタメの流通を拡張しているNFTとメタバース、そして新たな社会のあり方を実現するWeb 3.0ムーブメントと文化、都市を結びつけることを目指しています。
オープンメタバース「Decentraland(ディセントラランド)」に購入されたメタトーキョー用の土地の一部に、ジェネラティブアートにフォーカスをしたポップアップミュージアム「SPACE by MetaTokyo(スペースバイメタトーキョー)」がオープンしました。
第一弾としてのNFTの展示には、「Generativemasks(ジェネらティブマスクス)」「function draw()(ファンクションドロー())」「すしぴこ(Sushipico)」などのプロジェクトの作品が展示されました。
メタバース上で開催されるバーチャルイベント
メタバースを活用して、リアルな世界と同じ類の体験が仮想空間でも実現するようになっています。
特にオンラインゲームやNFTアートの売買などが盛り上がっていることは、あまりNFTの情勢に詳しくない方でも聞いたことがあるのではないでしょうか。
最近では、メタバースを会場としたバーチャルイベントも増えてきているようです。
東京の株式会社HIKKYは、2022年8月13日(土)から8月28日(日)にメタバース上で開催される世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット2022 Summer」を開催する予定です。
本イベントは、メタバース上にある会場「パラリアルニューヨーク」「パラリアル大阪」で、アバターなどの3Dアイテムや洋服、PC、飲食物などのリアル商品を売り買いできる世界最大でメタバースの先駆け的なVRイベントだそうです。
商品の売買以外にも会場内で乗り物に乗ったり、接客を受けたり、音楽ライブに参加するなど、メタバースならではの体験をすることもでき、来場者同士での音声によるコミュニケーションも可能で、臨場感のあるイベントとなっています。
美術館やギャラリーに留まらず、現状の現実世界で行われているアートフェアなどのような大規模なイベントも、メタバースで今後開催されていく可能性が大いにあるでしょう。
【バーチャルマーケット2022 Summer開催概要】
https://spacerental.today/%e3%83%a1%e3%82%bf%e3%83%90%e3%83%bc%e3%82%b9%e4%b8%8a%e3%81%a7%e9%96%8b%e5%82%ac%e3%81%95%e3%82%8c%e3%82%8b%e4%b8%96%e7%95%8c%e6%9c%80%e5%a4%a7%e3%81%aevr%e3%82%a4%e3%83%99%e3%83%b3%e3%83%88%e3%80%8e/
名 称:バーチャルマーケット2022 Summer
主 催:VR法人HIKKY
会 期:2022年8月13日(土)~28日(日)(計16日間)
テーマ:原点
企業出展会場:パラリアルニューヨーク/パラリアル大阪
公式サイト:https://summer2022.vket.com/
公式SNS:
Twitter→https://twitter.com/Virtual_Market_
YouTube→https://www.youtube.com/c/vketchannel
Instagram→https://www.instagram.com/vket_official/
来場方法:
VR機器・ゲーミングPCからはVRChat内特設ワールドにご来場いただけます。
まとめ
現状、まだメタバースについて聞いたことはあるけど使ったことがないという方も多いかもしれませんが、メタバースの可能性はどんどん広がっているのは事実です。
NFTアートに興味がある方やコレクションしたいと思っている方は、メタバースの広がりをどのように活用していけるのかについても、チェックしておきましょう。
参考
SPACE RENTAL TODAY「メタバース上で開催される世界最大のVRイベント『バーチャルマーケット2022 Summer』開催決定!!」
OnCyber https://oncyber.io/
もしもしにっぽん「MetaTokyo Launches First Project in the Metaverse with Genereativemasks」https://www.moshimoshi-nippon.jp/525810