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【スプツニ子!】美人すぎる理系アーティスト:NFTアート作品やプロフィール、本名などまとめ

スプツニ子!

テクノロジーとアートを融合させ、ジェンダーや生命倫理、ポップカルチャーなど様々なテーマについてユニークな角度から社会への問題提起し続けるアーティスト、スプツニ子!。

最近日本初のNFTアート・オークションに出展した作品「ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩」が最高額839万5000円で落札され、話題になりました。

これまでも、斬新で世の中をハッとさせるような作品や展示で、唯一無二の現代アーティストとして知られてきたスプツニ子!ですが、今後も日本のNFTアートを牽引していく存在になるかもしれません。

スプツニ子!について、経歴や作品、展覧会の例などをまとめて紹介します。

スプツニ子!のプロフィール

スプツニ子!
引用:エンタメ!それでも親子「アーティスト・スプツニ子!さん 「常に1番を」と母」https://style.nikkei.com/article/DGXMZO59239860Y0A510C2KNTP01/

スプツニ子!は、カラスと交信するロボットや、生理を疑似体験できる生理マシーン、ハイヒール付き月面ローバーなど、テクノロジーとアートを融合させた自由な発想のユニークな作品を生み出し続けている現代美術家です。

1985年7月1日に東京で生まれた日英ハーフで、ロンドン大学インペリアル・カレッジ数学部を卒業した後、美術系大学院大学のロイヤル・カレッジ・オブ・アート修士課程を修了しました。

生理を疑似体験できる生理マシーンとそのストーリーを描く「生理マシーン、タカシの場合。」などの映像作品は、世界各国から評価され、様々な賞を受賞してきました。

2013年にはアメリカの名門大学、マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボに助教授として採用され、アートとテクノロジーの融合の専門性をさらに磨いたスプツニ子!は、日本においても『美人すぎる理系アーティスト』してメディアで取り上げられ、話題となりました。

テクノロジー、ジェンダーや生命倫理などをテーマとした過激とも評価される音楽・映像作品で知られているスプツニ子!は、現在はアーティストの傍、東京芸術大学デザイン科准教授としても活躍しています。

2021年10月、NFTアート作品「ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩」は、SBIアートオークションにて日本で初めて開催されたNFTアートのオークションで、最高額となる730万円で落札されました。

スプツニ子! NFT
引用:TOKYO ART BEAT「日本初のNFTセールに、スプツニ子!、ルー・ヤン、デヴィッド・オライリー、たかくらかずきらが出品。予想価格を上回る落札も」https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/sbi_sftsale_2021

スプツニ子の本名、名前の由来は?

スプツニ子!
引用:毎日キレイ「スプツニ子!:だから「合コンでモテない」? 細胞Tシャツ姿で理系女子ならではの妄想披露」https://mainichikirei.jp/article/20170818dog00m100006000c.html

スプツニ子!の本名は、尾崎マリサ優美。

ユニークなアーティスト名、スプツニ子!は、日英ハーフで高校時代背が高く色白だったため、周りの友人からロシア人のハーフだと思われていて、旧ソ連の人工衛星シリーズの名前『スプートニク』というあだ名がつけられたことに由来しているそうです。

スプツニ子!の作品例

独自のコンセプトに合わせて、スプツニ子!自身や、協力機関とのコラボレーションが開発した装置の発表だけでなく、そのストーリーをポップな音楽と映像にのせて発信するスタイルが多いスプツニ子!の作品は、YouTubeなどで世界に拡散され、注目を集めてきました。

「生理マシーン、タカシの場合」2010年

生理マシーン
引用:Buzzfeed「腹部に鈍痛、80mlの血が流れる……男性も体験できる「生理マシーン」とは」https://www.buzzfeed.com/jp/narumi/seiri-machine

大学卒業時の卒業制作として2010年に作った「生理マシーン、タカシの場合」は、女性の生理についての問題が現代においても十分に議論されておらず、変わらない現状に警鐘を鳴らし社会的課題を提起する意味で制作されました。

この作品で、登場人物のタカシが女性特有の生理を実際に体験してみたいと考えて装着した「生理マシーン」は、実際にスプツニ子!によって開発されたそうです。

「生理マシーン」は、平均的な月経量80mlを5日間かけてタンクから流血させ、下腹部についた電極によって鈍い生理痛を装着者に与えるというもので、映像内でも疑似体験である生理痛に苦しむタカシの姿が描かれています。

本作品はネットで話題になり、後に東京都現代美術館やニューヨーク近代美術館(MoMA)でも展示されました。

「カラスボット☆ジェニー」2011年

カラスボット
引用:TOKYO INDIE「SPUTNIKO CROWBOT JENNY TOKYO INDIE」http://www.tokyoindie.com/art-culture/sputniko/attachment/crowbot_jenny_1200_13932

カラスボット☆ジェニー」は、作品の登場人物の『理系女子ジェニー』が作った「カラスボット」をめぐるストーリーを描いた映像作品です。

周りでSNSが流行りだしていた2011年、人との交流が苦手だったため馴染めず、強い疎外感を感じていたジェニーは、バイオロジー研究ラボの教授の論文をもとにカラスと会話できるロボット「カラスボット」を開発します。

映像作品には、スプツニ子!も『ジェニー』として映像、音楽ともに出演しています。
カラスボットはケンブリッジ大学でカラスの知能を研究している教授との協力のもと、制作されました。

人間と動物の境界線について論じられた、アメリカのフェミニズム科学論者ダナ・ハラウェイの著書にインスパイアされて作られた作品だそうです。

スプツニ子!のNFTアート

「ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩」2013年

スプツニ子! NFT
引用:TOKYO ART BEAT「日本初のNFTセールに、スプツニ子!、ルー・ヤン、デヴィッド・オライリー、たかくらかずきらが出品。予想価格を上回る落札も」https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/sbi_sftsale_2021

「ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩」は、スプツニ子!が演じるルナ☆ガールに憧れる理系女子セレナが発明した、「ハイヒール付月面ローバー」を巡るストーリーを描いた動画作品です。

「ハイヒール付月面ローバー」とは月面にハイヒールの足跡をつけることができるもので、スプツニ子!はNASAの宇宙センターを訪れたり、日本発の民間宇宙開発チーム・HAKUTOとディスカッションをしたりして、このマシーンを制作したといいます。

本作品は、デジタルビデオにデバイスとラムダプリントを付帯してSBIアートオークションによる日本国内初のNFTアート・オークションにて、最高額となる730万円で落札されました。

スプツニ子!の話題になった展示会

スプツニ子!は、アメリカのニューヨーク近代美術館(MoMa)、イギリスのヴィクトリア&アルバート博物館、東京都現代美術館、金沢21世紀美術館など、国内外の有名美術館で展覧会を開催してきました。

「Tranceflora − エイミの光るシルク」2015年

スプツニ子! 展覧会
引用:クーリエ・ジャポン「スプツニ子!が新作「エイミの光るシルク」に込めた想い」https://courrier.jp/news/archives/368/

2015年に開催された展覧会「Tranceflora − エイミの光るシルク」は、バイオテクノロジーの力で現代版のアフロディーテを作ろうというテーマのもと企画され、グッチ新宿3階のイベントスペースにて開催されました。

ギリシャ神話に出てくるアフロディーテとは、海から生まれた女神で、バラの香りに包まれてオリンポスの神々を次々と魅了したと言われています。

この展覧会では、恋する女子エイミが好きな男の子の心を掴むため、『愛のドレス』を製作しようとする物語とともに、『光るシルク』を使った西陣織のドレスなども展示されたそうです。

スプツニ子!が農業生物資源研究所とタッグを組んで、共同開発を進めました。

「bionic by sputniko!」2017年

スプツニ子! 展覧会
引用:Sptniko! https://sputniko.com/bionic

bionic by sputniko!」は、バイオテクノロジーから生まれるファッションの未来を想像する展覧会として、2017年に開催されました。

『細胞、腫瘍、微生物などのマテリアルで自分のファッションを自由に生成できるようになるとしたら?』というアイデアから着想し、企画されたこの展示会では、ファッションデザイナーSho KonishiやバルーンユニットDAISY BALLOONとスプツニ子!とのコラボレーション作品などが展示されました。

また、培養肉の細胞増殖映像によるインスタレーションも紹介されるなど、新たな視点でファッションを楽しめる内容として話題になりました。

スプツニ子!の著書「はみだす力」

スプツニ子! 本
引用:Partner「人と違うことに自信をもつ。スプツニ子! の『はみだす力』に共感‥‥!」https://partner-web.jp/article/?id=561

スプツニ子!の著書「はみだす力」を読めば、今や世界的にも有名になったスプツニ子!が、どのような環境でどんな幼少期を過ごして、どんどん枠をはみだしながら独自の感性を育て、今に至ったのかについて知ることができます。

本書では、『考えてからルールを壊せ』『型を破るには型を知れ』など、平凡な日々から抜け出して自分らしく自由に生きたい人へのスプツニ子!ならではの『はみだすヒント』が、エピソードとともに紹介されています。

スプツニ子!が持つ個性的な才能と魅力が生み出されたルーツや哲学を知りたい方は必読です。


スプツニ子!の家族も天才だった?

秀才、多彩な理系アーティストとして活躍するスプツニ子!ですが、その家族もとても優秀だそうです。

祖父は物理学者、父は国立の統計数理研究所の教授、母はイギリス生まれで上智大学の数学教授。

スプツニ子!の両親は、いつも数学の研究テーマなどについて話していたり、海外の研究者を家に招待したりとまさに英才教育のような環境が整っていたようです。

スプツニ子!自身も幼い頃から算数・数学が得意で、日本のインターナショナルスクール選抜の数学大会で3度優勝し、高校を1年飛び級してロンドン大学に入学しました。

この環境こそが、テクノロジーとアートを融合した作品を生み出す現代芸術家、また東京芸術大学デザイン科准教授として活躍するスプツニ子!が理系の道へ進むきっかけとなったのかもしれません。

スプツニ子!のオンラインサロン「Sputniko! Lab」

スプツニ子! オンラインサロン
引用:Sputniko! Lab https://salon.jp/Sputniko

スプツニ子!が運営するオンラインサロン「Sputniko! Lab」は、月額980円でスプツニ子!の頭の中を覗けるようなコンテンツによって、『ヒントを見つける場』をメンバー限定で提供しています。

スプツニ子!が今一番話したい国内外の様々なゲスト(アーティスト・研究者・起業家・アクティビスト・デザイナーなど)との対談の映像が月1回配信されたり、不定期で開催されるオフ会に参加できたりと、楽しく最新の情報をインプットし、同じ思考の仲間とつながることができる場となっているようです。

まとめ

アーティストとして、准教授として、オンラインサロン主宰者としてなど多方面で活躍を続けるスプツニ子!。

日本国内でも、NFTアートが今後盛り上がっていきそうなので、唯一無二のアート作品を通じて世の中に問題提起し続ける現代アーティスト、スプツニ子!とその作品に、今後も注目していきたいですね。

参考

Artnet「A Cultural Theorist Curated Japan’s First-Ever NFT Auction, Featuring Work by 8 Contemporary Artists」https://news.artnet.com/buyers-guide/japan-first-ever-nft-auction-sbi-2024199?utm_content=bufferbb026&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=news

SBI auction「スプツニ子!」https://www.sbiartauction.co.jp/results/detail/101/151

エンタメ!それでも親子「アーティスト・スプツニ子!さん 「常に1番を」と母」https://style.nikkei.com/article/DGXMZO59239860Y0A510C2KNTP01/

Partner「人と違うことに自信をもつ。スプツニ子! の『はみだす力』に共感‥‥!」https://partner-web.jp/article/?id=561

ABOUT ME
あやね
2018年にアメリカ NYへ移住した、京都生まれの大阪人。日本の伝統工芸が持つ独特で繊細な美しさが好きで、着物や器を集めている。郊外の家に引っ越したことをきっかけに、アート作品やアンティーク家具を取り入れたインテリアコーディネートにも興味を持ち始める。アメリカで日常生活に様々な形でアートを取り入れる人々に出会い触発され、2021年より趣味で陶芸をはじめる。